Fift 〜クリスタルクロニクル〜

frd

文字の大きさ
8 / 35
クリスタルに誘われる者達

バスカリアの雄は類い稀なるバカ

しおりを挟む

  囲まれたFRDにゴブリンファイター達は一歩ずつ近づく…本来ならば囲まれた場合、盾を上手く利用して戦況を変えるのだが…何故か…ファイターである筈のFRDは盾を装備していない……

 FRDはクリスタルの世界(異世界)に初めて転移される時に選ぶ初級ジョブ4種の1つファイターを選んだのだが、その後に選べるファイター装備の中で誰もが選ぶ盾を選ばなかった類い稀なるバカなのである。
 彼の中で言い訳はある様なのだが、この窮地に盾が無いのは非常にまずかった。

 「ギイィ…ギイ……」

 喜んでいるような声に聞こえるゴブリンファイターの奇声とは別に右側から、おそらくFRDがこの部屋に転移された場所であろうその位置に光が灯った。
 (誰かが転移された?!)
 光が消えFRDが思った通り、誰かが転移されてきた。上には少し丈夫なだけの布の服に銅製の腰巻き、銅製のレッグ装備だけのFRD(これも類い稀なるバカ)に対して、転移されてきた者は初期装備よりもワンランク上の青銅の装備を上から下まで一式で装備していた。(当然盾も装備して)

 「ここは一体……」

 転移の光に怯んだゴブリンファイター達だったが、光が消え現れた者が敵だとわかると、ダメージを負ったFRDよりも先に倒すべきだと本能的に向きを替え青銅のファイターに斬りかかっていく!
 ゴブリンファイターがそう考え動く瞬間、当然FRDも動いた!

「盾を構えろ!!」

 そう叫びゴブリンファイターと同じ様に青銅のファイターに向かって飛び込み、目の前にいるゴブリンファイター達を渾身の力で斬りかかり向かって行く。青銅のファイターはびっくりしながらも言われた通り盾を構え運良くゴブリンファイターの攻撃を防げた。
 FRDは青銅のファイターの前までたどり着くと反転し鉄剣を構え直した。

 「大丈夫か?」

 そう言われた青銅のファイターはFRDの背中を見ながら答えた。

 「は…はい。…大丈夫です!」

 「どうやらココはトラップ部屋でゴブリンファイターの群れを倒さないと何ともならないみたいだから、とりあえず一緒に何とかしよう!」

 言われた言葉を、辺りを見廻し納得した青銅のファイターは「はい!」少し高い声で返事をすると、類い稀なる何とかとは違い、ちゃんと装備している左手の盾を強く握りしめ構えた。
 類い稀なるFRDはゴブリンファイターを威嚇する様に鉄剣を縦から横に構えを替え直した。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある

柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった 王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。 リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。 「わかりました。あなたには、がっかりです」 微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

はじめまして、私の知らない婚約者様

有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。 見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。 けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。 ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。 けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。 この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。 悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに? ※他サイトにも掲載しています。

さようなら婚約者

あんど もあ
ファンタジー
アンジュは、五年間虐げられた婚約者から婚約破棄を告げられる。翌日、カバン一つを持って五年住んだ婚約者の家を去るアンジュ。一方、婚約者は…。

公爵令嬢は結婚式当日に死んだ

白雲八鈴
恋愛
 今日はとある公爵令嬢の結婚式だ。幸せいっぱいの公爵令嬢の前に婚約者のレイモンドが現れる。 「今日の結婚式は俺と番であるナタリーの結婚式に変更だ!そのドレスをナタリーに渡せ!」  突然のことに公爵令嬢は何を言われたのか理解できなかった。いや、したくなかった。 婚約者のレイモンドは番という運命に出逢ってしまったという。  そして、真っ白な花嫁衣装を脱がされ、そのドレスは番だという女性に着させられる。周りの者達はめでたいと大喜びだ。  その場所に居ることが出来ず公爵令嬢は外に飛び出し……  生まれ変わった令嬢は復讐を誓ったのだった。  婚約者とその番という女性に 『一発ぐらい思いっきり殴ってもいいですわね?』 そして、つがいという者に囚われた者の存在が現れる。 *タグ注意 *不快であれば閉じてください。

処理中です...