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ハドソン領 花街道(仮)編 ワトル村
なかなか進まない話
ワトル村は総人数42人と、小さな村だけれど敷地面積は結構広い、ような気がする。
アシュトンさんを待っている間にボーッと見ていたのだけれど、何というかのっぺりとした平地が広がっていて、家が点々とある。というのがワトル村の印象。
その家も本当に点々と数軒あるだけ。あまり人の気配はしないというか、そもそも『村人はどこに!?』と思ってもおかしくないぐらい静かな場所だ。
では、実際に村人たちはどこに居るのかといえば、まずは村長であるチャックさんの家が営む宿屋。
それからワトル村にあるもう一軒の店、日用品を売っていて食堂も土産物も扱っているロッキーさんの店に女性と子どもたちはいる事が多いそうだ。因みにロッキーさんはチャックさんの弟さんだ。
ここまでは何とか聞き出せた。ワトル村の事を聞けばぎこちない受け答えではあるけれど、返事は返ってくるんだよね。私たちが居るテーブルの横の方に椅子持ってきて座っているリッキーさんの補足あり、で。
時折、厨房らしき方面からゴニョゴニョと女性と子どもの声らしき話し声が聞こえてくるので、あと何人かはこの宿屋の中に村人が居るっぽい。
たぶんこっちが静かだから、『静かにっ!』みたいな状況になっているんじゃないかなぁ。時々、不満そうな子どもの声が聞こえてくるから。
「まず、この街道沿いの村と町からの連名で、ハドソン伯爵家に陳情書が届き、それを受けてハドソン伯爵様が主体となって街道沿いの活性化計画を進める為にエトリナ商会様に伯爵様が依頼をした。というのは、理解されていますよね?」
話が進まない、というよりは始まらないので、アシュトンさんが話を切り出してくれた。
え?でもそこから必要な話?
「は、はい。その通りです!カルミアの町長に誘われて・・・。ワトルの村は皆で頑張ってきた、きましたけど・・・食べてはいけてます。食べていけるけど、でも、あの」
急に話を振られて焦ったのか、チャックさんが勢いよく話し出して、話だしたけれど失速して言葉が続かないみたい。
ウィルキン村のジャックさんたちみたいに、『街道沿いの村や町にも観光客を!』が主目的の筈の陳情に便乗して、村を何とかしてほしい的な要望が別にあって、それを上手く言い出せないとか?
「あの、『アターミに向かう観光客にもっと立ち寄って貰えるように何とかしてほしい』というような陳情書をハドソン伯爵様は受理しましたけど、別に観光客に限定している訳ではないので、『村の改善案を出して欲しい』とか『こういう困った事がある』みたいな話でも問題ないですよ?
内容によっては私では役に立たない場合もあるでしょうから、その場合は専門家にお願いする形になるとは思いますけど」
「へ?あの、紙に書いた内容を確認しに来たんと違うのですか?」
ん?陳情書に書いた内容の確認?
拍子抜けしたような表情になったチャックさんの言葉の意味が分からなくて、アシュトンさんの持つ陳情書の写しに視線を向ける。アシュトンさんが見やすいように私の方へと写しそっとを渡してくれたので改めて内容に目を通す。
ーー
領都とアターミに向かう乗り合い馬車が一日に四回ほど。
食事をしていく人もお土産を買う人も殆どいない。
宿に泊まる人も月に二、三組のみ。
観光客にもっと立ち寄って欲しい。食事をしてくれる人がいないと宿も店も潰れてしまう。
ーー
というような事が陳情書には書かれている。別に書いてある内容に問題は無さそうだけど・・・と思った時だった。
「ふぃ~。疲れたぁ~。店主、取り敢えずエールを3つ。ツマミを適当に出してくれやぁ」
「俺は腹減ったから、先に飯が食いてぇな」
「ん?なんだ?珍しいな、お客が来てんじゃねぇか」
突然、玄関の扉が開いたかと思うと、食堂の方へとドカドカと作業服のような服を着た男の人たちがやって来た。
ーーーーーーーーーーーーーーー
ここまでお読みいただきありがとうございます。
「いいね」やエールでの応援もいつもありがとうございます。
先週、夏風邪でずっとダウンしていて更新出来ず申し訳ありません。
全回復、には至ってませんが、やっと画面見ても大丈夫になってきましたので、無理のない範囲で投稿を再開していきます。
アシュトンさんを待っている間にボーッと見ていたのだけれど、何というかのっぺりとした平地が広がっていて、家が点々とある。というのがワトル村の印象。
その家も本当に点々と数軒あるだけ。あまり人の気配はしないというか、そもそも『村人はどこに!?』と思ってもおかしくないぐらい静かな場所だ。
では、実際に村人たちはどこに居るのかといえば、まずは村長であるチャックさんの家が営む宿屋。
それからワトル村にあるもう一軒の店、日用品を売っていて食堂も土産物も扱っているロッキーさんの店に女性と子どもたちはいる事が多いそうだ。因みにロッキーさんはチャックさんの弟さんだ。
ここまでは何とか聞き出せた。ワトル村の事を聞けばぎこちない受け答えではあるけれど、返事は返ってくるんだよね。私たちが居るテーブルの横の方に椅子持ってきて座っているリッキーさんの補足あり、で。
時折、厨房らしき方面からゴニョゴニョと女性と子どもの声らしき話し声が聞こえてくるので、あと何人かはこの宿屋の中に村人が居るっぽい。
たぶんこっちが静かだから、『静かにっ!』みたいな状況になっているんじゃないかなぁ。時々、不満そうな子どもの声が聞こえてくるから。
「まず、この街道沿いの村と町からの連名で、ハドソン伯爵家に陳情書が届き、それを受けてハドソン伯爵様が主体となって街道沿いの活性化計画を進める為にエトリナ商会様に伯爵様が依頼をした。というのは、理解されていますよね?」
話が進まない、というよりは始まらないので、アシュトンさんが話を切り出してくれた。
え?でもそこから必要な話?
「は、はい。その通りです!カルミアの町長に誘われて・・・。ワトルの村は皆で頑張ってきた、きましたけど・・・食べてはいけてます。食べていけるけど、でも、あの」
急に話を振られて焦ったのか、チャックさんが勢いよく話し出して、話だしたけれど失速して言葉が続かないみたい。
ウィルキン村のジャックさんたちみたいに、『街道沿いの村や町にも観光客を!』が主目的の筈の陳情に便乗して、村を何とかしてほしい的な要望が別にあって、それを上手く言い出せないとか?
「あの、『アターミに向かう観光客にもっと立ち寄って貰えるように何とかしてほしい』というような陳情書をハドソン伯爵様は受理しましたけど、別に観光客に限定している訳ではないので、『村の改善案を出して欲しい』とか『こういう困った事がある』みたいな話でも問題ないですよ?
内容によっては私では役に立たない場合もあるでしょうから、その場合は専門家にお願いする形になるとは思いますけど」
「へ?あの、紙に書いた内容を確認しに来たんと違うのですか?」
ん?陳情書に書いた内容の確認?
拍子抜けしたような表情になったチャックさんの言葉の意味が分からなくて、アシュトンさんの持つ陳情書の写しに視線を向ける。アシュトンさんが見やすいように私の方へと写しそっとを渡してくれたので改めて内容に目を通す。
ーー
領都とアターミに向かう乗り合い馬車が一日に四回ほど。
食事をしていく人もお土産を買う人も殆どいない。
宿に泊まる人も月に二、三組のみ。
観光客にもっと立ち寄って欲しい。食事をしてくれる人がいないと宿も店も潰れてしまう。
ーー
というような事が陳情書には書かれている。別に書いてある内容に問題は無さそうだけど・・・と思った時だった。
「ふぃ~。疲れたぁ~。店主、取り敢えずエールを3つ。ツマミを適当に出してくれやぁ」
「俺は腹減ったから、先に飯が食いてぇな」
「ん?なんだ?珍しいな、お客が来てんじゃねぇか」
突然、玄関の扉が開いたかと思うと、食堂の方へとドカドカと作業服のような服を着た男の人たちがやって来た。
ーーーーーーーーーーーーーーー
ここまでお読みいただきありがとうございます。
「いいね」やエールでの応援もいつもありがとうございます。
先週、夏風邪でずっとダウンしていて更新出来ず申し訳ありません。
全回復、には至ってませんが、やっと画面見ても大丈夫になってきましたので、無理のない範囲で投稿を再開していきます。
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