捨てられ令嬢は屋台を使って町おこしをする。

しずもり

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ハドソン領 花街道(仮)編 ウィルキン村

 ボコボコではなくグルグル

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「相変わらず無茶苦茶な魔法ですね」

「そうだな」


私の背後でアシュトンさんとクリスが呆れたような声で会話している。

この二人、ちょっと失礼すぎない?

ウィルキン村の為に野っ原を開墾中の私に向かって言う言葉がそれ?

普通は褒めるべきところじゃないの?

「ねぇ、二人とも一人で頑張っている私にそれはないんじゃない?」

「いや、開墾なんてこの村の住人たちにやらせれば良い話だろう?

魔法でパパッとお前がやってしまったら、この村の為にはならないんじゃないのか?」


クリスのこの発言はマークさんやジャックさんたちがこの場に居ないから言える言葉だよねぇ。クリスの言いたい事も分かるけどさ。


でもさ、全てをお膳立てされた上に胡座をかいて笑っているような人たちじゃないと思うんだよ。サムソン村長もジャックさんもね。


「この広さの土地を開墾するには人手も道具も多く必要になるでしょ?地味にそういう費用って結構掛かると思うの。

私が土魔法を使って一気に開墾するにしたって、この後に石や木片などをどかす作業もあるし、私が今やっているのって単純に硬い地面をザクザクと掘り起こしているだけだからくわでもう一度耕し直す必要もあると思うよ?」


「まぁ、それはそうですね。この広さの土地を開墾しようとすると短くても三ヶ月は掛かるでしょうし、人手もウィルキン村の村民たちだけでは足りないでしょう。

そうなると他から人を集めないといけませんので、伯爵様からの支援と補助金だけでは足りないでしょう。それに貸付金もとなると畑の開墾以外の方にお金を掛けられなくなる可能性もあります。

ですから私としてはティアナさんの協力は有り難いですよ」


って、言い方ぁ~!


最近、アシュトンさんの私への接し方もになってきてない?
そりゃあ、この依頼が終わるまでずっと畏まった態度でいられるのは逆に気を使うからクリスみたいな感じで、とお願いしたけども。


・・・あ!

、が拙かったか。


「しかし、こんな土魔法の使い方をよく思いつくな。

俺はモグラが穴を掘っている時の地面がボコボコと盛り上がっていくように魔法を使うのかと思ったよ」

「あぁ、確かに。土壁の応用で出来そうですものね。けどこれは何というか、、、。

ティアナさん、これは何をイメージした土魔法なんです?」


「え?モグラが作る穴じゃなくて、モグラが土を掘っている時の手の動き?もしくはオケラ?」


いや、本当は耕耘機こううんきなんだけれど、言っても分からないよね~。


「「・・・オケラ」」

あ。

オケラが何かがまず分かってなかったか!


「えっと、だからね。土をボコボコと盛り上げるイメージじゃなくて、地中の中で手を動かしてグルグルと土を一回転させながら前に進めていく感じ?」


「よく分からん」

「ですね」


もうっ!

分からないなら聞かないでよ!説明が難しいんだってば。


午前中は開墾作業をして、後日、邪魔な木や岩については切り倒したり取り除いてもらう為に印を付けていった。


因みに二人はずっと私が土魔法を使って開墾作業をしているのを見ていた訳じゃないよ?

私の土魔法を見た後は、開墾予定の土地を風魔法を使って私の膝上ぐらいまで生い茂っている雑草を刈ってくれていた。

地中で土魔法を使っているといっても草ボーボーのままじゃ上手く耕せないからね。

魔法を使っているから体はそんなに使っていない筈だけど、それでもお昼になる頃には三人とも汗だくだった。

用意していたレモン風味のスポドリがめちゃくちゃ美味しかったぁ~。




ーーーーーーーーーーーーーーー


ここまでお読み下さりありがとうございます。

「いいね」やエールでの応援もいつもありがとうございます。
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