捨てられ令嬢は屋台を使って町おこしをする。

しずもり

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ハドソン領 花街道(仮)編 ウィルキン村

 ウィルキン村活性化計画 7

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 午前中の話し合いはそれぐらいで、午後になるとマークさんはアシュトンさんに送られてアイビー村へと戻って行った。マークさんはマークさんでウィルキン村で出た話を持ち帰ってゼンさんたちと話を進めていかなきゃいけないからね。

アシュトンさんはマークさんを送っていくついでにハドソン伯爵家に戻る。いつもの連絡だけでは足りない、と判断したそうだけれど、その" 足りない "については聞いていない。

相変わらずハドソン伯爵家との連絡手段は謎なんだよね~。
電報みたいな感じの連絡手段だったとして、報告する量が多すぎて文字数が入りきらないから説明しに行くのか。それとも必要な書類が足りなくなったのか。
まぁ、それでも明日の夕方までには戻って来るらしいので、そんなに深刻な話ではないのだと思う。

ウィルキン村に残った私とクリスは、土の鑑定結果から新たに畑を作るべく開墾作業に向かった。ビルさんの家の裏庭の先に広がる空き地を中心に開墾する為に、私の土魔法が活躍した訳だけど、今回はギャラリーがドンドンと集まってきてしまった。


ビルさんの家の周辺には何軒か家が立ち並んでいたので、私が地面に手をついて何かをしているのが目についたらしい。その上、いきなり地面がボコボコと盛り上がれば、『何事か!?』となるよね。私も目撃者側の立場だったら近寄って確かめてみようと思うもん。

それで近寄ってみれば、普段はお目にかかれない魔法を使っているのを目撃しちゃった、と。それで余計にもの珍しくてちょっとした騒ぎのようになってしまったんだよねぇ。子どもから大人までドンドンと集まって来るから、私の方が何事かと思ったよ。

そこから土をならすのを手の空いている人たちが手伝ってくれて、それを見た子どもたちが『自分たちも何か手伝いたい!』と言い出した。

流石に子どもが使えるようなくわすきは無いようだったので、花が咲き終わったれんげ畑の中で黒くなっているサヤの回収をお願いした。
れんげ草はサヤが黒くなっているのを放っておくと種が飛び散るんだよね。だから飛び散る前に回収した方がいい。

回収した種は新しく開墾した畑の中で" 最良 "では無かった場所に植える予定。れんげ草なら肥料代はタダだからね。

それからもう花は咲き終わってしまったけれど、ウィルキン村の人たちには次回の開花時期にはミツバチを使ったれんげ草のハチミツの収穫にも挑戦してもらいたい。

これについても話し合いの場で説明した。ただ、現状で農業と炭酸水事業でウィルキン村の人手が足りるのかどうか分からない。もう少し具体的な話をつめていかないと人員についての試算が出来ないからだ。

だから最初は仕事ではなく、ミツバチ用の巣箱の設置して様子だけ見ることにしようという話になった。巣箱を置いてもミツバチが巣を作るかどうかは分からないしね。


なんだかんだと村人が集まって手伝ってくれて。
いくら手が空いていたからとはいえ、手伝ってくれたらお礼はしないといけない。
終わって直ぐにレモン果汁入りのスポドリを配って皆に好評だったけれど、やっぱり力仕事はお腹が空くよねぇ。

で、村の人たちからの要望もあって、屋台販売をする事に。あ、手伝ってくれた人には一人一枚無料券を配布。無料券といっても紙にエトリナ商会の判子を押しただけのもの。それ以外の人は恒例の物々交換か銅貨5枚で販売。うん。消費した分の野菜の補充にはなったよね。

販売したのは力仕事の後はガツンと食べたいだろう、と牛丼ならぬオーク丼。
白米はいつでも好きな時に食べられるようにお米を炊いた状態でストックしてあるし、肉の方も肉肉星人のクリスのリクエストがちょくちょく入るので、こちらもいつでも食べられる状態だった。魔法鞄マジックバッグって本当に便利!

屋台販売は私と同年代ぐらいの若い子たちが手伝ってくれて、販売の合間に色々と質問された。どうやら村の奥さんたちだけでなく屋台販売に興味を持った若い人も何人かいるみたい。

私が色々と質問を受けていたように、実はクリスもオーク丼を食べている間に、子どもたちや若い男性たちから質問責めにあっていた。クリスの方は冒険者についてと魔法についての質問が多かったとか。

魔法については、どうやら私が土魔法を使っているのを見てワクワクしちゃったらしいよ?特に子どもたちを含む男性たちが。

『自分にも魔法が使えるか?』という質問をされても普通は『分からない』となるじゃない?
だけどクリスは他人の魔力量もそれなりに分かる。

生活魔法のクリーンの件もあるし、『どうせなら希望者全員調べちゃえ!』と閃いて、明日はクリスによる村人たちの魔力量検査を実施する事になった。

当然だけど、クリスからはを要求されることになった。



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