364 / 444
ハドソン領 花街道(仮)編 ウィルキン村
ウィルキン村活性化計画 7
しおりを挟む
午前中の話し合いはそれぐらいで、午後になるとマークさんはアシュトンさんに送られてアイビー村へと戻って行った。マークさんはマークさんでウィルキン村で出た話を持ち帰ってゼンさんたちと話を進めていかなきゃいけないからね。
アシュトンさんはマークさんを送っていくついでにハドソン伯爵家に戻る。いつもの連絡だけでは足りない、と判断したそうだけれど、その" 足りない "については聞いていない。
相変わらずハドソン伯爵家との連絡手段は謎なんだよね~。
電報みたいな感じの連絡手段だったとして、報告する量が多すぎて文字数が入りきらないから説明しに行くのか。それとも必要な書類が足りなくなったのか。
まぁ、それでも明日の夕方までには戻って来るらしいので、そんなに深刻な話ではないのだと思う。
ウィルキン村に残った私とクリスは、土の鑑定結果から新たに畑を作るべく開墾作業に向かった。ビルさんの家の裏庭の先に広がる空き地を中心に開墾する為に、私の土魔法が活躍した訳だけど、今回はギャラリーがドンドンと集まってきてしまった。
ビルさんの家の周辺には何軒か家が立ち並んでいたので、私が地面に手をついて何かをしているのが目についたらしい。その上、いきなり地面がボコボコと盛り上がれば、『何事か!?』となるよね。私も目撃者側の立場だったら近寄って確かめてみようと思うもん。
それで近寄ってみれば、普段はお目にかかれない魔法を使っているのを目撃しちゃった、と。それで余計にもの珍しくてちょっとした騒ぎのようになってしまったんだよねぇ。子どもから大人までドンドンと集まって来るから、私の方が何事かと思ったよ。
そこから土をならすのを手の空いている人たちが手伝ってくれて、それを見た子どもたちが『自分たちも何か手伝いたい!』と言い出した。
流石に子どもが使えるような鍬や鋤は無いようだったので、花が咲き終わったれんげ畑の中で黒くなっているサヤの回収をお願いした。
れんげ草はサヤが黒くなっているのを放っておくと種が飛び散るんだよね。だから飛び散る前に回収した方がいい。
回収した種は新しく開墾した畑の中で" 最良 "では無かった場所に植える予定。れんげ草なら肥料代はタダだからね。
それからもう花は咲き終わってしまったけれど、ウィルキン村の人たちには次回の開花時期にはミツバチを使ったれんげ草のハチミツの収穫にも挑戦してもらいたい。
これについても話し合いの場で説明した。ただ、現状で農業と炭酸水事業でウィルキン村の人手が足りるのかどうか分からない。もう少し具体的な話をつめていかないと人員についての試算が出来ないからだ。
だから最初は仕事ではなく、ミツバチ用の巣箱の設置して様子だけ見ることにしようという話になった。巣箱を置いてもミツバチが巣を作るかどうかは分からないしね。
なんだかんだと村人が集まって手伝ってくれて。
いくら手が空いていたからとはいえ、手伝ってくれたらお礼はしないといけない。
終わって直ぐにレモン果汁入りのスポドリを配って皆に好評だったけれど、やっぱり力仕事はお腹が空くよねぇ。
で、村の人たちからの要望もあって、屋台販売をする事に。あ、手伝ってくれた人には一人一枚無料券を配布。無料券といっても紙にエトリナ商会の判子を押しただけのもの。それ以外の人は恒例の物々交換か銅貨5枚で販売。うん。消費した分の野菜の補充にはなったよね。
販売したのは力仕事の後はガツンと食べたいだろう、と牛丼ならぬオーク丼。
白米はいつでも好きな時に食べられるようにお米を炊いた状態でストックしてあるし、肉の方も肉肉星人のクリスのリクエストがちょくちょく入るので、こちらもいつでも食べられる状態だった。魔法鞄って本当に便利!
屋台販売は私と同年代ぐらいの若い子たちが手伝ってくれて、販売の合間に色々と質問された。どうやら村の奥さんたちだけでなく屋台販売に興味を持った若い人も何人かいるみたい。
私が色々と質問を受けていたように、実はクリスもオーク丼を食べている間に、子どもたちや若い男性たちから質問責めにあっていた。クリスの方は冒険者についてと魔法についての質問が多かったとか。
魔法については、どうやら私が土魔法を使っているのを見てワクワクしちゃったらしいよ?特に子どもたちを含む男性たちが。
『自分にも魔法が使えるか?』という質問をされても普通は『分からない』となるじゃない?
だけどクリスは他人の魔力量もそれなりに分かる。
生活魔法のクリーンの件もあるし、『どうせなら希望者全員調べちゃえ!』と閃いて、明日はクリスによる村人たちの魔力量検査を実施する事になった。
当然だけど、クリスからは特別手当を要求されることになった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
ここまでお読みいただきありがとうございます。
「いいね」やエールでの応援もいつもありがとうございます。
アシュトンさんはマークさんを送っていくついでにハドソン伯爵家に戻る。いつもの連絡だけでは足りない、と判断したそうだけれど、その" 足りない "については聞いていない。
相変わらずハドソン伯爵家との連絡手段は謎なんだよね~。
電報みたいな感じの連絡手段だったとして、報告する量が多すぎて文字数が入りきらないから説明しに行くのか。それとも必要な書類が足りなくなったのか。
まぁ、それでも明日の夕方までには戻って来るらしいので、そんなに深刻な話ではないのだと思う。
ウィルキン村に残った私とクリスは、土の鑑定結果から新たに畑を作るべく開墾作業に向かった。ビルさんの家の裏庭の先に広がる空き地を中心に開墾する為に、私の土魔法が活躍した訳だけど、今回はギャラリーがドンドンと集まってきてしまった。
ビルさんの家の周辺には何軒か家が立ち並んでいたので、私が地面に手をついて何かをしているのが目についたらしい。その上、いきなり地面がボコボコと盛り上がれば、『何事か!?』となるよね。私も目撃者側の立場だったら近寄って確かめてみようと思うもん。
それで近寄ってみれば、普段はお目にかかれない魔法を使っているのを目撃しちゃった、と。それで余計にもの珍しくてちょっとした騒ぎのようになってしまったんだよねぇ。子どもから大人までドンドンと集まって来るから、私の方が何事かと思ったよ。
そこから土をならすのを手の空いている人たちが手伝ってくれて、それを見た子どもたちが『自分たちも何か手伝いたい!』と言い出した。
流石に子どもが使えるような鍬や鋤は無いようだったので、花が咲き終わったれんげ畑の中で黒くなっているサヤの回収をお願いした。
れんげ草はサヤが黒くなっているのを放っておくと種が飛び散るんだよね。だから飛び散る前に回収した方がいい。
回収した種は新しく開墾した畑の中で" 最良 "では無かった場所に植える予定。れんげ草なら肥料代はタダだからね。
それからもう花は咲き終わってしまったけれど、ウィルキン村の人たちには次回の開花時期にはミツバチを使ったれんげ草のハチミツの収穫にも挑戦してもらいたい。
これについても話し合いの場で説明した。ただ、現状で農業と炭酸水事業でウィルキン村の人手が足りるのかどうか分からない。もう少し具体的な話をつめていかないと人員についての試算が出来ないからだ。
だから最初は仕事ではなく、ミツバチ用の巣箱の設置して様子だけ見ることにしようという話になった。巣箱を置いてもミツバチが巣を作るかどうかは分からないしね。
なんだかんだと村人が集まって手伝ってくれて。
いくら手が空いていたからとはいえ、手伝ってくれたらお礼はしないといけない。
終わって直ぐにレモン果汁入りのスポドリを配って皆に好評だったけれど、やっぱり力仕事はお腹が空くよねぇ。
で、村の人たちからの要望もあって、屋台販売をする事に。あ、手伝ってくれた人には一人一枚無料券を配布。無料券といっても紙にエトリナ商会の判子を押しただけのもの。それ以外の人は恒例の物々交換か銅貨5枚で販売。うん。消費した分の野菜の補充にはなったよね。
販売したのは力仕事の後はガツンと食べたいだろう、と牛丼ならぬオーク丼。
白米はいつでも好きな時に食べられるようにお米を炊いた状態でストックしてあるし、肉の方も肉肉星人のクリスのリクエストがちょくちょく入るので、こちらもいつでも食べられる状態だった。魔法鞄って本当に便利!
屋台販売は私と同年代ぐらいの若い子たちが手伝ってくれて、販売の合間に色々と質問された。どうやら村の奥さんたちだけでなく屋台販売に興味を持った若い人も何人かいるみたい。
私が色々と質問を受けていたように、実はクリスもオーク丼を食べている間に、子どもたちや若い男性たちから質問責めにあっていた。クリスの方は冒険者についてと魔法についての質問が多かったとか。
魔法については、どうやら私が土魔法を使っているのを見てワクワクしちゃったらしいよ?特に子どもたちを含む男性たちが。
『自分にも魔法が使えるか?』という質問をされても普通は『分からない』となるじゃない?
だけどクリスは他人の魔力量もそれなりに分かる。
生活魔法のクリーンの件もあるし、『どうせなら希望者全員調べちゃえ!』と閃いて、明日はクリスによる村人たちの魔力量検査を実施する事になった。
当然だけど、クリスからは特別手当を要求されることになった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
ここまでお読みいただきありがとうございます。
「いいね」やエールでの応援もいつもありがとうございます。
61
あなたにおすすめの小説
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
「最高の縁談なのでしょう?なら、かわってあげたら喜んでくれますよね!」
みっちぇる。
恋愛
侯爵令嬢のリコリスは20歳。立派な嫁きおくれである。
というのも、義母がなかなかデビューさせてくれないのだ。
なにか意図を感じつつも、周りは義母の味方ばかり。
そん中、急にデビュタントの許可と婚約を告げられる。
何か裏がある――
相手の家がどういうものかを知り、何とかしようとするリコリス。
でも、非力なリコリスには何も手段がない。
しかし、そんな彼女にも救いの手が……?
騎士団長様、クビだけは勘弁してくださいっ!
楠ノ木雫
恋愛
朝目が覚めたら、自分の隣に知らない男が寝ていた。
テレシアは、男爵令嬢でありつつも騎士団員の道を選び日々精進していた。
「お前との婚約は破棄だ」
ある日王城で開かれたガーデンパーティーの警備中婚約者に婚約破棄を言い出された。テレシアは承諾したが、それを目撃していた先輩方が見かねて城下町に連れていきお酒を奢った。そのせいでテレシアはべろんべろんに酔っ払い、次の日ベッドに一糸まとわぬ姿の自分と知らない男性が横たわっていた。朝の鍛錬の時間が迫っていたため眠っていた男性を放置して鍛錬場に向かったのだが、ちらりと見えた男性の服の一枚。それ、もしかして超エリート騎士団である近衛騎士団の制服では……!?
※他の投稿サイトにも掲載しています。
※この作品は短編を新たに作り直しました。設定などが変わっている部分があります。(旧題:無慈悲な悪魔の騎士団長に迫られて困ってます!〜下っ端騎士団員(男爵令嬢)クビの危機!〜)
まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。
【完結】離縁ですか…では、私が出掛けている間に出ていって下さいね♪
山葵
恋愛
突然、カイルから離縁して欲しいと言われ、戸惑いながらも理由を聞いた。
「俺は真実の愛に目覚めたのだ。マリアこそ俺の運命の相手!」
そうですか…。
私は離婚届にサインをする。
私は、直ぐに役所に届ける様に使用人に渡した。
使用人が出掛けるのを確認してから
「私とアスベスが旅行に行っている間に荷物を纏めて出ていって下さいね♪」
転生貧乏令嬢メイドは見なかった!
seo
恋愛
血筋だけ特殊なファニー・イエッセル・クリスタラーは、名前や身元を偽りメイド業に勤しんでいた。何もないただ広いだけの領地はそれだけでお金がかかり、古い屋敷も修繕費がいくらあっても足りない。
いつものようにお茶会の給仕に携わった彼女は、令息たちの会話に耳を疑う。ある女性を誰が口説き落とせるかの賭けをしていた。その対象は彼女だった。絶対こいつらに関わらない。そんな決意は虚しく、親しくなれるように手筈を整えろと脅され断りきれなかった。抵抗はしたものの身分の壁は高く、メイドとしても令嬢としても賭けの舞台に上がることに。
これは前世の記憶を持つ貧乏な令嬢が、見なかったことにしたかったのに巻き込まれ、自分の存在を見なかったことにしない人たちと出会った物語。
#逆ハー風なところあり
#他サイトさまでも掲載しています(作者名2文字違いもあり)
元公爵令嬢は年下騎士たちに「用済みのおばさん」と捨てられる 〜今更戻ってこいと泣きつかれても献身的な美少年に溺愛されているのでもう遅いです〜
日々埋没。
ファンタジー
「新しい従者を雇うことにした。おばさんはもう用済みだ。今すぐ消えてくれ」
かつて婚約破棄され、実家を追放された元公爵令嬢のレアーヌ。
その身分を隠し、年下の冒険者たちの身の回りを世話する『メイド』として献身的に尽くしてきた彼女に突きつけられたのは、あまりに非情な追放宣告だった。
レアーヌがこれまで教育し、支えてきた若い男たちは、新しく現れた他人の物を欲しがり子悪魔メイドに骨抜きにされ、彼女を「加齢臭のする汚いおばさん」と蔑み、笑いながら追い出したのだ。
地位も、居場所も、信じていた絆も……すべてを失い、絶望する彼女の前に現れたのは、一人の美少年だった。
「僕とパーティーを組んでくれませんか? 貴方が必要なんです」
新米ながら将来の可能性を感じさせる彼は、レアーヌを「おばさん」ではなく「一人の女性」として、甘く狂おしく溺愛し始める。
一方でレアーヌという『真の支柱』を失った元パーティーは、自分たちがどれほど愚かな選択をしたかを知る由もなかった。
やがて彼らが地獄の淵で「戻ってきてくれ」と泣きついてきても、もう遅い。
レアーヌの隣には、彼女を離さないと誓った執着愛の化身が微笑んでいるのだから。
聖女の座を追われた私は田舎で畑を耕すつもりが、辺境伯様に「君は畑担当ね」と強引に任命されました
さら
恋愛
王都で“聖女”として人々を癒やし続けてきたリーネ。だが「加護が弱まった」と政争の口実にされ、無慈悲に追放されてしまう。行き場を失った彼女が選んだのは、幼い頃からの夢――のんびり畑を耕す暮らしだった。
ところが辺境の村にたどり着いた途端、無骨で豪胆な領主・辺境伯に「君は畑担当だ」と強引に任命されてしまう。荒れ果てた土地、困窮する領民たち、そして王都から伸びる陰謀の影。追放されたはずの聖女は、鍬を握り、祈りを土に注ぐことで再び人々に希望を芽吹かせていく。
「畑担当の聖女さま」と呼ばれながら笑顔を取り戻していくリーネ。そして彼女を真っ直ぐに支える辺境伯との距離も、少しずつ近づいて……?
畑から始まるスローライフと、不器用な辺境伯との恋。追放された聖女が見つけた本当の居場所は、王都の玉座ではなく、土と緑と温かな人々に囲まれた辺境の畑だった――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる