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ロザリアの章
お茶会
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大体の事は聞けましたので、明日お茶会を開く報告をして、そろそろ部屋へ戻ろうと思います。
その前にお母様にも頼んでおかないと、社交界に顔の聞くお母様に話を広げてもらうのは、効果的ですもの。
しっかりお母様から約束を取り付けて部屋に戻ります。
先程、お茶会の返事をもって使者が帰ってきました。
有り難いことに、招待した方全員から出席のお返事を頂きました。
明日のお茶会が、とても楽しみになってきました。
◇◇◇◇◇
次の日の午後、サロンにて…
「皆さん、急なお誘いに応じてくださり、感謝いたしますわ」
「ロザリア様、体調を崩したりしていないかと、心配しておりました。」
「私もあの後、ロザリア様の事が心配でしたの。お茶会のお誘いを頂いて一も二もなく是非にとお返事いたしました。」
「お元気そうで、安心いたしましたわ。
今までなら、学園でお会いできますのに、私たち卒業してしまいましたものね。」
「私どもに出来ることがあれば、何でも仰って。」
「ソフィア様、エレナ様、シモーヌ様、そしてマリーベル様ありがとうございます。
私はとても素敵なお友達に恵まれて幸せですわ」
「私たちの間で遠慮は無しですわよロザリア」
「そうですわね、マリーベル」
2人で目を合わせ微笑みます。
マリーベル・ロジェ公爵令嬢は幼い頃から家同士で仲が良く1番の親友だ。
「ロザリア様、卒業しても私たちを友と呼んでいただけるのですね」
「もちろんよ、シモーヌ様…
いいえ、シモーヌいつもの通り私たちだけの時は呼び捨てでかまいませんわ」
シモーヌ・ペタ伯爵令嬢は嬉しそうに頷いた。
「蒸し返すようで、申し訳ないのですが、あの後どうなったかお聞きしても?」
ソフィア・サントス侯爵令嬢が言いずらそうに話を振ってくれました。
「かまいません、お気になさらないで。」
私は微笑んで、皆さんを安心させながら言った。
「実はその事で、ご相談したくて来ていただいたの」
「まずはこれまでの経緯をお話しますね。
私が学園の皆さんの力を借りてアロン殿下とリリア嬢に対しての状況証拠を集めていたのはしっていますよね?」
4人がそれぞれに頷く。
「実は私一週間程前に、レオン殿下にお願いして密かに陛下に合う機会を作って頂いたの。
そこで、皆様からの証拠を見せ、これまで殿下から被った迷惑の数々を洗いざらいお話しましたの。」
「そして、直接婚約解消をお願いしました。その場にお父様もいらして2人とも直ぐにご承知くださったのよ」
「そう言う事だったの」マリーベル嬢が納得と言った顔で頷く。
「でも、その事をアロン殿下はパーティーの時まで知らなかったと言うことですか?」
シモーヌ様が首をかしげる
「そうなの。実は陛下とお会いするちょっと前にレオン殿下から卒業パーティーでアロン様が婚約破棄を企ててるって教えて頂いたの」
「「まあ」」「レオン殿下から?」
「ええ、それで先に解消して、ギャフンと言わせる事にしたの ふふふ」
「そうだったのですね。」
「では破棄されることは知ってらしたの」
「ええ、でも、あのような場所で騒いでしまった事は、この後も噂がひろがるでしょ?」
「確かに、あの場にいた学園関係者はロザリアを悪く言う人はいないけど、社交の場で変に広がるのは不本意よね?」
「そうなの。だから皆さんに助けて頂きたいの。
出来るだけ正確な今までの状況説明と破棄ではなくて、私から解消したことを印象付けて噂を広めてもらえないかと。」
「もちろん、ロザリア様は何も悪くなかったと家族にも友達にも話しますわ」
「ええ。昨日お姉様に聞かれたけれど、言ってはいけないと思ってましたの。そう言う事ならさっそく帰ったらお姉様とお母様に真実を伝えますわ」
「皆さんよろしくね。」
その後、アロン様が北の辺境へ行くことと、リリア様が家から縁を切られ、学園をやめる事だけ伝えました。
さすがに、娼館に売られたなどとは気の毒でいえませんでした。
その前にお母様にも頼んでおかないと、社交界に顔の聞くお母様に話を広げてもらうのは、効果的ですもの。
しっかりお母様から約束を取り付けて部屋に戻ります。
先程、お茶会の返事をもって使者が帰ってきました。
有り難いことに、招待した方全員から出席のお返事を頂きました。
明日のお茶会が、とても楽しみになってきました。
◇◇◇◇◇
次の日の午後、サロンにて…
「皆さん、急なお誘いに応じてくださり、感謝いたしますわ」
「ロザリア様、体調を崩したりしていないかと、心配しておりました。」
「私もあの後、ロザリア様の事が心配でしたの。お茶会のお誘いを頂いて一も二もなく是非にとお返事いたしました。」
「お元気そうで、安心いたしましたわ。
今までなら、学園でお会いできますのに、私たち卒業してしまいましたものね。」
「私どもに出来ることがあれば、何でも仰って。」
「ソフィア様、エレナ様、シモーヌ様、そしてマリーベル様ありがとうございます。
私はとても素敵なお友達に恵まれて幸せですわ」
「私たちの間で遠慮は無しですわよロザリア」
「そうですわね、マリーベル」
2人で目を合わせ微笑みます。
マリーベル・ロジェ公爵令嬢は幼い頃から家同士で仲が良く1番の親友だ。
「ロザリア様、卒業しても私たちを友と呼んでいただけるのですね」
「もちろんよ、シモーヌ様…
いいえ、シモーヌいつもの通り私たちだけの時は呼び捨てでかまいませんわ」
シモーヌ・ペタ伯爵令嬢は嬉しそうに頷いた。
「蒸し返すようで、申し訳ないのですが、あの後どうなったかお聞きしても?」
ソフィア・サントス侯爵令嬢が言いずらそうに話を振ってくれました。
「かまいません、お気になさらないで。」
私は微笑んで、皆さんを安心させながら言った。
「実はその事で、ご相談したくて来ていただいたの」
「まずはこれまでの経緯をお話しますね。
私が学園の皆さんの力を借りてアロン殿下とリリア嬢に対しての状況証拠を集めていたのはしっていますよね?」
4人がそれぞれに頷く。
「実は私一週間程前に、レオン殿下にお願いして密かに陛下に合う機会を作って頂いたの。
そこで、皆様からの証拠を見せ、これまで殿下から被った迷惑の数々を洗いざらいお話しましたの。」
「そして、直接婚約解消をお願いしました。その場にお父様もいらして2人とも直ぐにご承知くださったのよ」
「そう言う事だったの」マリーベル嬢が納得と言った顔で頷く。
「でも、その事をアロン殿下はパーティーの時まで知らなかったと言うことですか?」
シモーヌ様が首をかしげる
「そうなの。実は陛下とお会いするちょっと前にレオン殿下から卒業パーティーでアロン様が婚約破棄を企ててるって教えて頂いたの」
「「まあ」」「レオン殿下から?」
「ええ、それで先に解消して、ギャフンと言わせる事にしたの ふふふ」
「そうだったのですね。」
「では破棄されることは知ってらしたの」
「ええ、でも、あのような場所で騒いでしまった事は、この後も噂がひろがるでしょ?」
「確かに、あの場にいた学園関係者はロザリアを悪く言う人はいないけど、社交の場で変に広がるのは不本意よね?」
「そうなの。だから皆さんに助けて頂きたいの。
出来るだけ正確な今までの状況説明と破棄ではなくて、私から解消したことを印象付けて噂を広めてもらえないかと。」
「もちろん、ロザリア様は何も悪くなかったと家族にも友達にも話しますわ」
「ええ。昨日お姉様に聞かれたけれど、言ってはいけないと思ってましたの。そう言う事ならさっそく帰ったらお姉様とお母様に真実を伝えますわ」
「皆さんよろしくね。」
その後、アロン様が北の辺境へ行くことと、リリア様が家から縁を切られ、学園をやめる事だけ伝えました。
さすがに、娼館に売られたなどとは気の毒でいえませんでした。
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