あなたに婚約破棄する事は出来ません

ゆうゆう

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ロザリアの章

リリアその後

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「おい!仮にも子爵令嬢だったんだぞ!
それをこりゃダメだは言いすぎだろ。こんなんでも血筋は貴族なんだからな。」

「子爵さま、いくら貴族の血が流れていても、貴族として育ってなければ、うちの教育された平民のが品がありますよ?」

「ぬぬ、た、確かに少し自由奔放に育ったきらいはあるが、これでも王立学園にも通っていたし、夜会にも出していたんだから、そこまでではないだろ?」

娼館の女主人気の毒そうにお父様を見て、口をひらく。
「存じておりますよ。仮にもうちは高級娼館です。
お客様は貴族さまか、大金持ちの平民です。
この国のいろんな噂が集まるところなんですよ。
ずいぶん前からリリアさんのことは噂になってるんですよ。学園や夜会での振る舞いもね。」

「「え!」」

さすがにお父様でなくても、私も驚いた。
この人が私の事を知ってるの?私の噂って何よ?
だいたい、ここは何?
うちのお屋敷より豪華だし、大きいじゃない。
話の感じだと貴族ではないのよね?

「しかも学園の先生までさじを投げた令嬢じゃあ、さすがにうちも教育できる気がしないんですよ。
いくら、見た目がマシでもねー
礼儀も恥じらいもなさそうな令嬢もどきじゃ、うちのお客たちは満足させられませんから。
この程度なら、うちの半分のお金を出せばいくらでもいい売春宿はありますよ。」

「そんな…」お父様がうなだれてます。

「何だったら、伝手のある店に紹介状でも書きましょうか?」

「私だって、好きで娘に身売りさせるわけじゃないんだ!だが私も貴族のはしくれだ。折角温情を頂き爵位返上は免れたんだ。
娘1人の為に家を潰すわけにはいかない。
それに、ここまで来てもまだ己れの立場が分かっていない娘を少しでもまともにしてくれそうな所へと思ったんだよ。」
何かとても悲しそうに私を見てます。

「頼む!少しでも自分が貴族としてはとんでもなかったと、自覚させてくれ、普通の娼館では、どんどん平民と変わらない感覚になるだけだ。」

ふー
大きなため息を吐き出し女主人が言った。
「わかりました。その代わり下働きをしながら見習いと言う形を取らせてもらいます。
私の許可が出ない限りは下働きで一生を終える事になるでしょうね。なので金額は下働きを30年間働いた金額といたしましょう。娼婦に昇格し人気が出れば5年と待たずに返せます。」

「分かった、それでいい。よろしく頼む」
お父様が頭を下げてます。
やっとお話は終わりですね。

「お父様終わりましたの?では、早く帰りましょう」

「「???」」
何だか二人にすごい見られてますけど、なぜかしら?
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