聖女派遣いたします

ゆうゆう

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第六感

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「ごめんなさい、いきなりびっくりしたでしょう?」

「マリーエル様何かありましたか?」
私はスーリアに来てからの小さな違和感の数々がとても気になった。

「まだ、陛下にもお話していないの。
ここにいるマルグリットとクララにしか言っていない。
私はフランカのお陰で聖女の事は信用しているから」

それは裏を返せばこの国の人間は信じきれていないとも取れる発言だった。
マリーエル様がこの国に嫁がれてもう4年以上経ったと言うのに、なぜ彼女がそんな風に思う様になってしまったのかしら?

私の知っているマリーエル様はスーリア国の騎士や侍女、メイドともしっかりと信頼関係を、築いていた筈なのに。


「実はね、このところずっと誰かに見張られている様な気がするの。
でも、私の感覚でしかないから下手に周りを騒がせられない。
それと、もう一つ実は懐妊の兆しがあるの。
だけどまだ不安定な時期だから、こちらも周りには言いたくないのよ」

「そうだったのですね。
もしかして、マリーエル様が妊娠に気づいた頃からですか?
見張られている気がするのは?」

マリーエル様は黙って頷く。

「見張られている様に感じると言うのは、視線を感じると言う事ですか? 人影や不審者な者を見かけたりとかは?」
マリーエル様は首を横に振る。

なるぼどね。
不審者や何か変わった事があれば、皆納得するが、多分この話をマリーエル様付きの侍女達に話しても妊娠の為に気が高ぶってそんな気がするのだと一蹴される可能性がある訳だ。

でも、私は知っているのだマリーエル様がそう言った気配を察知する天才である事を。
これは王妃と言う立場の彼女に取っては自分の身を守る為にとても重要で武器になる。

でも、この感覚の話しは証拠がないし、ただそんな気がすると言う話になるからマリーエル様は誰にも話していないのよね。

ただこう言う第六感的なものは聖女にもあって、そして私達はそれをとても重要視している。

昔、私はそんな話もマリーエル様にした事がある。
だから聖女の私達の事は信用しているとマリーエル様は言ったのか。

私は合点がいった。
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