婚約破棄された悪役令嬢が実は本物の聖女でした。

ゆうゆう

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仲間

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食事の後、宿を決めてから町を散策しに行きます。

さすがに大きな町だけにとても立派で大きな宿です。

「さて、馬車も預けたし町を見て歩くか。
行きたいところはあるのか?」

「行きたいって言っても、分からないけど…  そうだ!
さっき通った大きな建物ってなんだったの?」

「ん? ああ、教会のことか?
この町の教会はちょっと凝った作りで有名だよ」

「へー 見てみたいわ」

「わかった、仲間ともそこで待ち合わせしてるから、ちょうどいい」

「仲間?」

「ああ、僕の仲間だよ。
怪しいヤツじゃないから、安心して、聖女様との連絡係をしてくれているんだ」

カイルは数年前から聖女様のマリナ様に頼まれてアランソルとパルフィートを行ったり来たりしていたんだそう。
そして、この町で仲間と合流して情報交換をしたり、マリナ様に連絡をお願いしたりしていると話してくれた。

宿から程近い所にあった教会はとても大きな建物だった。
私はアランソルの王都でもこれ程の教会は見た事がなかった。

「この教会はパルフィートの中でも1番大きくて立派なんだ。
この町のシンボルみたいな感じだね
中に入るともっと驚くよ」

中に何があるのかしら?

正面の大階段を上り、中へ入ると、そこは天井がとても高く、雄大な空間が広がっていました。
そして、どんどん進んでいくと、目の前にとても大きなステンドグラスで出来た壁が一面に広がっています。
色とりどりに輝いて外からの光を虹色に変えて建物の中を照らしていました。
大きな空間の中に輝く色彩が溢れているのは、なんとも幻想的で見とれてしまいます。

「すこい…」

「なかなか見応えがあるだろ?」

「外からでは分からないのね」

「ああ、このステンドグラスは中庭に面しているんだ」


「中庭から見るステンドグラスもまたいいですよ」
後ろから声をかけられました。

振り返ると、そこには背の高い男性とシスターが立っていました。

「カイル様、お帰りなさい」
シスターが言います。

「ただいまセレン。
エレーナ紹介するよ。
私の仲間のルネとセレンだ、
セレン、ルネこちらはエレーナ。
マリナ様のお探しだった方だ」

「え? じゃあこの方は聖女様なの?」シスターが言いました。

「エレーナ、髪を元に戻してくれる?」

私は髪の色を戻します。
蜂蜜色の輝く髪にもどりました。

「まあ」シスターが驚き、
「マリナ様と同じ魔法が使えるのか…」とルネが呟きました。

「はじめまして、エレーナ・パシュレーヌと言います」

「失礼しました。私はこの教会でシスターをしております。
セレンといいます」

「私はルネ・コレッドと言います。
ようこそお出でくださいました」

2人と挨拶を交わしました。

「2人とも、これからの事を相談したい」

「では、お茶でも飲みながらゆっくり話しましょう」
セレンに促され場所を移す事にしました。
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