婚約破棄された悪役令嬢が実は本物の聖女でした。

セシリアと会った後のバイロン

今日もセシリアに会いに行ってしまった。

それに沢山話をすることが出来た。
何と言う幸せ！

つい興奮して彼女の外見の事を誉めまくってしまったら、少し機嫌を損ねてしまった。
彼女は外見の事を言われる事が嫌そうだったな。

あなたは私を知りもしないで外側の見えている所だけを誉めているだけだと言われて、慌ててしまった。

なんとか上手く話を取り繕って言い訳に成功したが、なぜだろう…　あんなに美しいのに誉められても、嬉しくないのだろうか？

人は性格や教養など中身の美しさのが大事だと思うか？と聞かれたな…

昔話誰かとそんな話をした事があったような…　そうだ、エレーナだ。
昔、エレーナに言われたのだ。

私がエレーナの容姿について文句を言った時彼女が言ったのだ。
「殿下はそんなに見た目の良さが重要ですか？人は性格の良さや考え方など中身の美しさのが大事ではありませんか？」
そう言われて私は激怒した覚えがあった。
偉そうに意見するな、容姿が悪いからと言って見えもしない中身の美しさで誤魔化す気か！と。

そうだ、私はエレーナには中身よりも外見の美しさがすべてだと言ったのだったな。

同じことを言われてもセシリアのような美しい人だと、怒るなんて考えもしないのだな。

いや、違うな。
これまでの経緯や今の状態そして
彼女に出会った事で考え方が変わったんだ。

今は中身の美しさも大事だと思うし
外見だけでなく、性格や考え方の大事さは身に染みている。
リリアーヌに現を抜かさなければ、こんな事になってはいないのだから。

だが、私がやらかしたこの一連の騒動のお陰でセシリアに出会えたと思うと、それも必然だったのではないかと思ってしまう。

何にせよ、毎日通って私の事を意識して貰わねば。

はた迷惑な決意をするバイロンであった。