カランコエの咲く所で

mahiro

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つまり、彼等は十年前に魔物を呼び寄せた人物を呼び起こしたい。
その為に、『転生』の能力を持つとされているノラン一族に協力または強制的に仲間に入れるつもりであったと。
ということは彼等が俺に近づいてきたのは、俺がノラン一族の中で『転生』の能力を持っているかもしれないから、とかそんな理由だろうか。


「結構目的多いよね」


胡座をかいている右膝の上へ右肘を置き、げんなりした表情でそう言ったゲルハルトは、大きく息を吐き捨ててから俺を見上げた。


「………さて、質問を受け付けようかな。何から聞きたい?」


そうだなぁ。
まずは。


「一つ目、彼等が俺に近付いた理由って俺がノラン一族だからだよな?」


「うーん、確信があって近付いた訳じゃないんだけど、そうかもしれないっていうまだ段階だったみたい。おそらくだけど、確信があったらもっと上層部の奴らが送られてきていたかな。ほら、彼等下っ腹だったから。能力の研究もまだまだ進められてないし、今あそこで作っているものは本物とは全く異なる人工的なエネルギーで、使い終わったら次のエネルギーが溜まるまで使えないみたいだし」
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