カランコエの咲く所で

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男性はキョロキョロと家の周りを見たり、背後を見たりと落ち着きがない。
顔はフードで見えないし、顔も黒いマスクをつけていて分からない。
背は高く、体格も良い方だと思う。
一体誰だ？


「ご主人探してるのかな？」


「だろうな、ゲルハルトの家だし」


俺に来客とかないし、あったら怪しいだろう。


「居なくなるか、ご主人が帰ってくるの待つしかないかな？」


「だな。二人……で、対処するなってうるさいほど言われてるからな」


ゲルハルトだが、一緒に住み始めてから過保護の度が過ぎている気がしてならない。
確かに一度は死んだし、能力がないし、一度は狙われた身だからっていうのは分かるけれど、もう少し自由にしてくれても良いのでは？と思っている。
本人に言うと笑顔で良いわけないでしょって何度も言われるから言うことを諦めたけど。


「ゲルハルトって過保護だよな」


「イヴ限定でね。その他の人には冷たいから、ご主人」


ジョゼとそんな会話をしていたら、男性の動きが不自然に止まった。


「イヴ！」


それに視線を向けていた次の瞬間、ジョゼの焦った声が聞こえた瞬間、俺の意識がなくなった。