漫画みたいな恋がしたい!

mahiro

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当たり前のこと程、気付きにくいね

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心配になって目の前にいる玖蕗栖君の手首を掴んでみたけど、しっかりと掴めました。
僕の手でも掴みきれちゃうほど細くて大丈夫なのか心配だなぁ。


「突然どうした?」


「ごめんね、玖蕗栖君が消えかけたように見えちゃって腕掴んじゃった」


「そんなドラマとかじゃあるまいし、突然消えることなんてあるわけないだろ?」


「だよね…」


そうなんだけど、そういう風に見えちゃったんだ。


「話戻すが、どうすれば実感がわくのか分からないけど、そうだなぁ…。オレから見える峯岸は、杉本以外には冷たい気がするし、他人にあまり自分から触らない」


「そ、そうなんだ」


峯岸君が冷たい対応をした所って僕はあまり見たことないかも。
ベタベタ相手に触っている所も見たことないな。


「あとは何だ……無表情のことが多い?」


「峯岸君が?」


「そ。それか何か企んだ悪ガキみたいな顔?」


その表情は僕見たことないかも。
子供っぽい表情は見たことあるけど、基本的に楽しそうで何か悪どいこと考えてる風には見えたことないかな。
こうして聞いてみると、僕の知る峯岸君と玖蕗栖君の知る峯岸君って違うんだな。


「とまぁ、オレの知る峯岸を話してみたけど、大切な人と関わる峯岸とそうでない峯岸って違うわけよ。それを知ると杉本は特別なんだって思わねぇ?実感とかはその、どうすりゃ良いか分からないけど、峯岸にとっての特別な立ち位置にいるって知れれば気分的にかなり違く感じるんじゃないかって思って言ってみたんだが…どうだ?」


「そう、だね。今でで僕が見てきた峯岸君しか知らなかったから嬉しいよ。そっか、そうなんだ…」


そうだよね、大切な人と友達、はたまた知らない人と対応の違いが出てくるよね。



「それに杉本は何も心配しなくても、峯岸は杉本のこと本当に大好きだから、そのうち嫌でも峯岸の気持ちを知る機会が訪れると思うし、それを知る度に自分は峯岸の特別で特別な立ち位置にいるんだ、みたいな?実感?がわいてくるんじゃね?今は分からなくてもさ」


「そうだね、ありがとう玖蕗栖君!」


峯岸君がいるのが当たり前、スキンシップとかが当たり前に感じちゃっていた部分があったから、実感も何もわかなかったのかもしれないね。
当たり前に感じているそれは本当は当たり前なんかじゃないってことを知れて良かったなぁ。
なかなかそういうのって気付けないからね。


「いや、今ので何か解決したのかさっぱり分からないけど良かったのか?」


「うん!十分すぎるくらいだよ」


「なら良いけど。さて、あまり杉本と二人で話していると峯岸に何されるか分からないからなぁ。早いところ戻ろうぜ」


「え?峯岸君何かするの?」


「するする。録でもないことばっかりな。杉本には絶対しないけど」


そんなこと峯岸君がするように思えないけど、玖蕗栖君が嘘つくようにも思えないから本当なんだろうな。
玖蕗栖君には悪いけど、ちょっとその姿見てみたいかも。
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