きっと、貴女は知っていた

mahiro

文字の大きさ
14 / 14

14

しおりを挟む
「急展開過ぎて驚いたと思うけど、そういうわけだから。今までありがとう、楽しかった」


確かに一昨日の今日で展開が早すぎる気もするけども、善は急げとも言うし、いつまでも私と暮らしてるわけにはいかない。


「寂しいですが分かりました。こちらこそ今までありがとうごさいました。楽しい時間を過ごせました。ありがとうごさいました」


玄関からヴァネッサの名前を呼ぶ声が聞こえてきた。
もうこれで最後のようだ。


「ヴァネッサ、お身体にはお気をつけて」


「ブランシュもね」


差し出された手を握り締め、二人で笑い合った。
握り締めた手からは、やはりトマと呼ばれた男性と笑い合うヴァネッサの姿がはっきりと見えていた。


「……トマさんとどうかお幸せに」


私がそう言うと、ヴァネッサは目を僅かに広げてから首を立てにふった。


「うん、ありがとう。ねぇ」


「はい」


「ブランシュも運命の相手と糸が繋がれたようだね。このままいけばうまく行くよ」


…………はい?


「それじゃあ、またね。ブランシュ。また近々会おうね」


頭がついていかずに振られた手を振り替えしながら、ヴァネッサの言葉を反芻してみた。


私も運命の相手と糸が繋がれた?
このままいけばうまく行く?

どういうことですかね、ヴァネッサさん。
もっと補足をお願いたいんですが、と部屋の外に出てみたら、すでに二人の姿はありませんでした。















おわり










ここまでお付き合いいただきました皆様、本当にありがとうございました。
本当は主人公の運命の相手が誰なのかとか書こうかとも思ったのですが、ここまでとさせていただきました。
少しでも楽しんでいただけた方がいらっしゃれば嬉しいです。
この度も本当にありがとうございました。
今後もお付き合いいただけますと幸いです。

この度も本当にありがとうございました。
しおりを挟む

この作品は感想を受け付けておりません。

あなたにおすすめの小説

それを愛とは呼びたくない

有栖紫苑
恋愛
リィアディにはちょっとした前世の記憶があった。 前世のようにはならない!! そう意気込んだものの、夜会で見覚えのある瞳とかち合ってしまい……。 怯えて逃げる公爵令嬢とそれを追いかけ回して愉しむ皇子のラブコメディ。 長期連載用で書いていたものを短くしたものなので、読みづらい部分があるかもしれません。 「小説家になろう」様にも重複投稿しております。

【完結】私の愛する人は、あなただけなのだから

よどら文鳥
恋愛
 私ヒマリ=ファールドとレン=ジェイムスは、小さい頃から仲が良かった。  五年前からは恋仲になり、その後両親をなんとか説得して婚約まで発展した。  私たちは相思相愛で理想のカップルと言えるほど良い関係だと思っていた。  だが、レンからいきなり婚約破棄して欲しいと言われてしまう。 「俺には最愛の女性がいる。その人の幸せを第一に考えている」  この言葉を聞いて涙を流しながらその場を去る。  あれほど酷いことを言われってしまったのに、私はそれでもレンのことばかり考えてしまっている。  婚約破棄された当日、ギャレット=メルトラ第二王子殿下から縁談の話が来ていることをお父様から聞く。  両親は恋人ごっこなど終わりにして王子と結婚しろと強く言われてしまう。  だが、それでも私の心の中には……。 ※冒頭はざまぁっぽいですが、ざまぁがメインではありません。 ※第一話投稿の段階で完結まで全て書き終えていますので、途中で更新が止まることはありませんのでご安心ください。

俺が許すよ

mahiro
恋愛
私は私を許せない。 それがたとえ前世の出来事だったとしても、到底許せるものではなかった。 転生した世界は前世の世界とは大きく異なり、何の力も存在しない平和そのままだ。 そんな世界で息を潜めながら生活をしていると、現世でも自分の姉であるミファーからとある相談を受けた。 それはミファーの変わりにとある男性と婚約してくれないかというものだった。

冷徹公に嫁いだ可哀想なお姫様

さくたろう
恋愛
 役立たずだと家族から虐げられている半身不随の姫アンジェリカ。味方になってくれるのは従兄弟のノースだけだった。  ある日、姉のジュリエッタの代わりに大陸の覇者、冷徹公の異名を持つ王マイロ・カースに嫁ぐことになる。  恐ろしくて震えるアンジェリカだが、マイロは想像よりもはるかに優しい人だった。アンジェリカはマイロに心を開いていき、マイロもまた、心が美しいアンジェリカに癒されていく。 ※小説家になろう様にも掲載しています いつか設定を少し変えて、長編にしたいなぁと思っているお話ですが、ひとまず短編のまま投稿しました。

幸せの鐘が鳴る

mahiro
恋愛
「お願いします。貴方にしか頼めないのです」 アレット・ベイヤーは私ーーーロラン・バニーの手を強く握り締め、そう言った。 「君は………」 残酷だ、という言葉は飲み込んだ。 私が貴女に恋をしていると知りながら、私に剣を握らせ、その剣先をアレットの喉元に突き立たせ、全てを終わらせろと言っているのを残酷と言わず何と言うのか教えて欲しいものだ。 私でなくともアレットが恋しているソロモン・サンに頼めば良いのに、と思うが、アレットは愛おしい彼の手を汚したくないからだろう。 「………来世こそ、ソロモンと結ばれる未来を描けるといいな」 そう口にしながら、己の心を置き去りにしたままアレットの願いを叶えた。 それから数百年という月日が経過し、私、ロラン・バニーはローズ・ヴィーという女性に生まれ変わった。 アレットはアンドレ・ベレッタという男性へ転生したらしく、ソロモン・サンの生まれ変わりであるセレクト・サンと共に世界を救った英雄として活躍していた。 それを陰ながら見守っていた所、とある青年と出会い………?

王太子殿下の想い人が騎士団長だと知った私は、張り切って王太子殿下と婚約することにしました!

奏音 美都
恋愛
 ソリティア男爵令嬢である私、イリアは舞踏会場を離れてバルコニーで涼んでいると、そこに王太子殿下の逢引き現場を目撃してしまいました。  そのお相手は……ロワール騎士団長様でした。  あぁ、なんてことでしょう……  こんな、こんなのって……尊すぎますわ!!

果たされなかった約束

家紋武範
恋愛
 子爵家の次男と伯爵の妾の娘の恋。貴族の血筋と言えども不遇な二人は将来を誓い合う。  しかし、ヒロインの妹は伯爵の正妻の子であり、伯爵のご令嗣さま。その妹は優しき主人公に密かに心奪われており、結婚したいと思っていた。  このままでは結婚させられてしまうと主人公はヒロインに他領に逃げようと言うのだが、ヒロインは妹を裏切れないから妹と結婚して欲しいと身を引く。  怒った主人公は、この姉妹に復讐を誓うのであった。 ※サディスティックな内容が含まれます。苦手なかたはご注意ください。

誕生日前日に届いた王子へのプレゼント

アシコシツヨシ
恋愛
誕生日前日に、プレゼントを受け取った王太子フランが、幸せ葛藤する話。(王太子視点)

処理中です...