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「紹介するね。奥にいるのが事務所の所長でロジェ・リシャーさん。それで、手前のソファに座ってるのが僕と同じ調査員のフィリッポ・ラモレールさん」
仮面の男に紹介された2人はこちらに頭を下げ、身体の向きも俺のいる方へ向けてきた。
「最後に僕はエリック・シャヴァネル。よろしくね」
俺の顔を覗き込む形でそう言った仮面の男ーーーエリックの表情は相変わらず何も読めない。
恐らくあのときの憲兵よりは、好意的な表情を浮かべているのだと思いたい。
「よろしく……お願いします」
少なくともロジェとフィリッポという2人はあのときの憲兵より好印象だ。
相手がこんな小さな子供でも面倒そうな態度を取っていないし、しっかりと話を聞こうとする姿勢が見られる。
まぁ、俺の名前や話を聞き始めたらどうか分からないが、話す価値はありそうだ。
「こちらこそよろしく。さ、空いている所に座ってくれ。それから話を聞こう」
ロジェに促され、俺はフィリッポの正面のソファに腰掛けた。
エリックはさも当然のように俺の背後に立ち、フィリッポの横に腰掛けたロジェに視線を向けていた。
「まず、君の名前、年齢からいいか?」
名前。
普通なら躊躇なく言えるものだが、憲兵の反応のせいか、あのときから容易く言えなくなってしまった。
いざ言おうと口を開けるも、躊躇して閉ざしてしまうのだ。
ここでそうなっては駄目だと拳を強く握り締め、口を開いた。
「ルイ、ルイ・ベッケル。今はこんな見た目ですが、31歳です」
仮面の男に紹介された2人はこちらに頭を下げ、身体の向きも俺のいる方へ向けてきた。
「最後に僕はエリック・シャヴァネル。よろしくね」
俺の顔を覗き込む形でそう言った仮面の男ーーーエリックの表情は相変わらず何も読めない。
恐らくあのときの憲兵よりは、好意的な表情を浮かべているのだと思いたい。
「よろしく……お願いします」
少なくともロジェとフィリッポという2人はあのときの憲兵より好印象だ。
相手がこんな小さな子供でも面倒そうな態度を取っていないし、しっかりと話を聞こうとする姿勢が見られる。
まぁ、俺の名前や話を聞き始めたらどうか分からないが、話す価値はありそうだ。
「こちらこそよろしく。さ、空いている所に座ってくれ。それから話を聞こう」
ロジェに促され、俺はフィリッポの正面のソファに腰掛けた。
エリックはさも当然のように俺の背後に立ち、フィリッポの横に腰掛けたロジェに視線を向けていた。
「まず、君の名前、年齢からいいか?」
名前。
普通なら躊躇なく言えるものだが、憲兵の反応のせいか、あのときから容易く言えなくなってしまった。
いざ言おうと口を開けるも、躊躇して閉ざしてしまうのだ。
ここでそうなっては駄目だと拳を強く握り締め、口を開いた。
「ルイ、ルイ・ベッケル。今はこんな見た目ですが、31歳です」
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