きっと、君は知らない

mahiro

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「俺の家族にも優しいフラン君は律儀に約束は守るやろうし、たとえ転生しても記憶がある限り約束を違えることせんやろうな」


フランって男はそういう男や、とお兄ちゃんは言い切った。


「俺は俺のためだけに行動し、それが結果的に約束を守ることに繋がっただけですよ」


「フランは優しいなぁ。その優しさを少しでも俺に分けてくれると助かるんやけど?」


「十分優しくしてますよ」


本来なら前世でもこの目の前の風景を当然のことのように見るはずだったのに、この風景を見たのは私がこの人と出会ったその日だけ。
幼き日の私に言いたい。
一時的な感情でものを言うべきではないと。
たとえこの人にお兄ちゃんが取られても、私のお兄ちゃんであることは変わりないのだから、嫉妬する必要はないのだと。


「………お兄ちゃん、ごめんなさい。私のせいなの。私のせいで2人が離れ離れになっちゃったの」


もっと早くに気づけば良かった。
もっと早くに謝れば良かった。
そうすれば転生などせずに2人は付き合えていたし、最期まで素敵な時間を過ごすことが出来たのに。


流れる涙を拭いもせずにいたら、あの人にハンカチを渡され、私はそれを大人しく受け取ったら、お兄ちゃんにまたもや睨まれた。
お兄ちゃん、どんだけ嫉妬深いの。

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