物語なんかじゃない

mahiro

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「村人が嘘をついたと言いたいのか?」


周りを凍りつかせるような声音と表情に言うのに対し、二人は怖がる素振りも見せない。
何故こんなにも余裕なのか。
普通の人間であれば恐怖を覚える筈なのに。


「そうそう、俺たち知らないし」


「もしやったなら、やったって証拠が欲しいね」


そう言ったとき、左手にタトゥーの入った男がズボンのポケットから青い石を取り出した。


「………魔法石、か」


ボソッと呟いてしまったが、彼等には届いていないようだ。

今も昔もこの世には魔法を使える人種と使えない人種がいる。
昔は使える人種は力のない者に対して権力を振りかざし、使えない人種はただ黙って従うほかなかった時代だった。
時は流れ数百年経った今、『魔法石』というものが存在していた。
これは魔法が使えない者でも誰でも簡単に魔法が使えるもので、使用方法は石に願いを伝える、ただそれだけで良いらしい。
そうすれば石から願い通りの魔法が放出されるのだとか。
だが、魔法石は入手が大変で貴族など高い身分の者でなければ手に入らない筈なのに、何故彼等のような低い身分であろう人物が持っているのだろう。


「勘違いでしたって今謝るなら許してやっても良いぜ?まぁ、謝らないってなら………この石が黙ってないかもしれないけどなぁ!」
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