やっと、

mahiro

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「待て待て待て待て待て?」


がしっりと手首を掴まれ、アルノルフさんは私の顔を真顔で覗き込んできた。


「何も誕生日当日に旅立たなくても良いだろう?急いで何処かに行く予定でもあるのか?ないならせめて明日以降にしてくれ。じゃないとエディスが悲しんでノエリアがまた怒り出すから」


確かに旅は急ぎではない。
だが、あまり長居しているのはノエリア王子が認めないだろう。
こんな怪しい人物。


「それに今日どんな結果だったか気になるだろ?ミュライユも」


「エディスに限って失敗はないと思いますけどね」


何をしたとしてもノエリア王子は許すだろうし。
逃げるだとか嫌うだとかでなければ。


「だとは思うが…ほら、エディスがミュライユに結果を伝えたいだろうしな?」


「まぁ、でしょうね」


そう言うのが好きそうなのは確かだ。
急になくなったら騒ぎそうだから、アルノルフさんの言うように旅立つのは明日にしようと思う。 


そう、そのときはそう思っていた。


何が起きたのかというと、誕生日当日、エディスが気持ちを込めて作成した手紙を読み上げた所、ノエリア王子が泣いて喜び、その勢いでノエリア王子がエディスにプロポーズしたらしい。
エディスは悩みもせずに了承したのだが。
翌日エディスがノエリア王子の部屋から一歩も出てこなかったせいで、エディスと直接会えたのは誕生日から2日後のことだった。

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