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「万が一何かあっても守ってやるから心配すんな」
部屋を去るときに頭を掴まれ、そう言って去ったノエリア王子の横顔は綺麗で怒っていなければ、イケメンなのに本人の表情が全てを壊しすぎている気がする。
「ノエリア王子にとってミュライユちゃんもこの国の民だからね。守るべき人の中に入っているんだよ」
良かったね、と笑うエディスに笑い返した。
話し出す前はどんな反応をされるのかとびくびくしていたが、まさかこんな結論に至るとは。
ルネ王子たちを怖がっていた私が馬鹿馬鹿しいじゃないか。
「おーい、ミュライユ。招待状詰めるの手伝ってくれ」
ノエリア王子が部屋を出たのと入れ替わるようにアルノルフさんが入ってきた。
「分かりました、今行きます。エディス、時間取らせて悪かったな。そっちも準備頑張って」
「ありがとう、ミュライユちゃん。いってらっしゃい」
私に手を振るエディスに手を振り返し、アルノルフさんの後をついていき、山のようにある招待状を次々と詰めていった。
そこには私が過去に嫌がらせをした人物たちの名前が入り込んでいて、こいつらの顔をまた見なくちゃいけないと考えるだけで気が遠くなる。
いや、ノエリア王子とエディスが言っていたように今の私には関係ない人物なのだから気にすることはないか。
「そんな風にはすぐに思えないよなぁ………」
「ん?何だ?悩みか?」
手を止めずに独り言を呟けば、隣で同じ作業をしていたアルノルフさんが私と同様に手を止めずに、首だけ傾けた。
「はい………過去に起こったことを今はもう無関係だとなかなか割り切れない所がありまして」
「ふーん、そうか。じゃあ、無関係だと思わなくても良いんじゃないか?無関係じゃないけど、過ぎた話だと思えば」
終わった話ならわざわざ掘り起こす必要ないだろう?と言うアルノルフさんにそれもそうですね、と言って作業を続けた。
それからはとにかく準備が忙しく、ルネ王子等のことなど考えている余裕などなく結婚式当日を迎えようとしていた。
部屋を去るときに頭を掴まれ、そう言って去ったノエリア王子の横顔は綺麗で怒っていなければ、イケメンなのに本人の表情が全てを壊しすぎている気がする。
「ノエリア王子にとってミュライユちゃんもこの国の民だからね。守るべき人の中に入っているんだよ」
良かったね、と笑うエディスに笑い返した。
話し出す前はどんな反応をされるのかとびくびくしていたが、まさかこんな結論に至るとは。
ルネ王子たちを怖がっていた私が馬鹿馬鹿しいじゃないか。
「おーい、ミュライユ。招待状詰めるの手伝ってくれ」
ノエリア王子が部屋を出たのと入れ替わるようにアルノルフさんが入ってきた。
「分かりました、今行きます。エディス、時間取らせて悪かったな。そっちも準備頑張って」
「ありがとう、ミュライユちゃん。いってらっしゃい」
私に手を振るエディスに手を振り返し、アルノルフさんの後をついていき、山のようにある招待状を次々と詰めていった。
そこには私が過去に嫌がらせをした人物たちの名前が入り込んでいて、こいつらの顔をまた見なくちゃいけないと考えるだけで気が遠くなる。
いや、ノエリア王子とエディスが言っていたように今の私には関係ない人物なのだから気にすることはないか。
「そんな風にはすぐに思えないよなぁ………」
「ん?何だ?悩みか?」
手を止めずに独り言を呟けば、隣で同じ作業をしていたアルノルフさんが私と同様に手を止めずに、首だけ傾けた。
「はい………過去に起こったことを今はもう無関係だとなかなか割り切れない所がありまして」
「ふーん、そうか。じゃあ、無関係だと思わなくても良いんじゃないか?無関係じゃないけど、過ぎた話だと思えば」
終わった話ならわざわざ掘り起こす必要ないだろう?と言うアルノルフさんにそれもそうですね、と言って作業を続けた。
それからはとにかく準備が忙しく、ルネ王子等のことなど考えている余裕などなく結婚式当日を迎えようとしていた。
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