ブレスレットが運んできたもの

mahiro

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ことの始まりは俺があれを見つけてしまったことからだった。


「何だ?」


グラスを片付けるために騒がしかった会場を抜けると、静けさの広がる廊下の隅でキラキラと輝くものが視界に入り込んできた。

誰かの落とし物だろうか。

気になって近づいて見るも光が眩しくてそのものが何なのか分からない。

まるで触るなとでも言われているみたいだな。

なら、放っておくか。

そう思って踵を返そうとした瞬間、背後から眩い光が一気に立ち込め瞬く間にそれらは消え失せた。
その代わり左手首に痛みを感じそこを恐る恐る見てみれば、そこには見たことのない高価なブレスレットが嵌められていた。


「は?」


つけた記憶が全くないがいつの間につけたんだ。
とても平民がつけるような代物だと思えないし、これを見た人に盗んだと勘違いされても嫌だし気味も悪いから外そう。

そう思って外そうとするも何故か取れない。


「何だこれ………」


外そうとすればするほど手首が締め付けられているような気もするし、これどうすりゃあ良いんだ?












「レヴィ王子が15歳の誕生日に誕生日パーティーとは別に未来の妃を探すためのパーティーも開くらしいな」


俺ーーーアレットは、屋根を打ち付けながら休憩をしている同僚たちの会話を聞いていた。


「身分関係なく招待状が配られてるって聞いたけど、アレットの妹ちゃん……ミシェルちゃんだっけ?招待状届いてんじゃないか?そんな王子と歳離れてないだろ」


「かもな」


「かもなって……相変わらず仲悪いな」


血の繋がりなど一切なく、たまたま一緒に暮らすことになっただけの間柄で、俺に関していえば、ほとんど家にいないのだから共に暮らしているという認識すらない。


「冷めたアレットと違ってベルナールさんは張り切りそうだよな」


そりゃあ唯一ミシェルと血の繋がりのあるベルナールは張り切るだろう。
それにベルナールは妹大好きだし。
俺はその行事とかミシェルのこととか全く興味ないけど、当日パーティー会場のウェイターが足りないからと人材募集があったから応募したら通った。
応募した理由は給料が他より良かったから。
ただそれだけだ。
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