11 / 41
【出張編】
おかしいな?①
しおりを挟む
「あっ、む、ぅん……、ん、あんっ!」
私は昨日に引き続き、進藤に貫かれて、揺さぶられていた。
ヤツは遠慮なく私の身体を弄りまくったり、ぶちゅっとキスしてきたり、やりたい放題だ。
ここは旅館の部屋の中。当然、寒くない。なのに、どうしてこんな展開になったんだっけ?
そう考えるけど、なにもかもどうでもよくなるくらい気持ちよくて喘ぐ。
進藤は本当になにをやらせても器用だ。ムカつく。
かまくらでぜんざいを食すという憧れイベントをクリアした。
隣りに進藤がいて窮屈だったけど、ヤツも一緒にかまくらを作ったから、中に入る権利はある。仕方ない。
ぜんざいは最高だった。
かまくらを満喫した後、女将さんが早めにお風呂を用意してくれたから、冷え切った身体を浴場で温めた。
「ふぅ~、極楽極楽~」
湯船にもたれると、身体の力が抜けていく。温泉成分が入っているというお湯はとろみがあり、肌に優しい。うっかりすると溶けて流れ出しそうだ。
五、六人でいっぱいになるような湯船だけど、どうやら客は私たちしかいないようで貸し切り。一人なら十分広い。
今頃、男風呂では進藤も同じようにお湯に浸かっているはずだ。
本当ならゆっくり浸かりたいところだけど、猫舌と同じで、熱いお風呂は苦手だ。すぐのぼせてしまう。
残念に思いながら、さっとあがると、浴衣を着て、帯を結んだ。
「う~ん、やっぱり縦結びになっちゃうなぁ」
蝶々結びが苦手で、いつも蝶々が縦になる。
(お母さんがいたら、正しいやり方を教えてもらえたのかな?)
考えても仕方がないことをふと思ってしまって、首を振る。
(ま、いっか、ここに気にする相手はいない。お父さんに怒られるわけでもないんだから)
厳格な顔を思い浮かべそうになり、慌てて振り払い、髪の毛を乾かした。
ショートカットだから、すぐ乾く。
部屋に戻り、ぼーっとしていると、進藤も戻ってきた。
浴衣を綺麗に着こなしているのが腹立たしい。
お茶を淹れてやる。
自分が飲むついでだ。
だから、そんなニコッと可愛く笑う必要はない。
「相変わらず、結び方、下手だなー」
わざわざ私の隣りに来て、お茶を飲んでいた進藤がちらっと私を見て笑った。
(近くに来たのはバカにするためね!)
むぅっと口を尖らせる。
「余計なお世話!」
「直してやるよ」
「へっ?」
ずいっとさらに近づいてきたヤツが私の帯の端を引っ張った。
するんと解ける帯。
「やっべー、このまま押し倒したい……」
「バカッ、なに言ってるのよ!」
昨日のことを思い出して、顔が熱くなる。
進藤はこんな無害な愛くるしいワンコ顔して、実は色情魔なんだろうか?
女子と二人きりになると襲わずにはいられないとか。
その割に悪い噂を聞いたことがないのは、襲われても喜ぶ子の方が多いからかも。
じりじり後ずさった私に、にんまり笑いかけて、進藤はささっと綺麗な蝶々結びを作った。
「もうすぐ夕食だから、今はやめとくよ」
(今はってなによ!)
私は座卓を回り込んで、ヤツから距離を取った。
私は昨日に引き続き、進藤に貫かれて、揺さぶられていた。
ヤツは遠慮なく私の身体を弄りまくったり、ぶちゅっとキスしてきたり、やりたい放題だ。
ここは旅館の部屋の中。当然、寒くない。なのに、どうしてこんな展開になったんだっけ?
そう考えるけど、なにもかもどうでもよくなるくらい気持ちよくて喘ぐ。
進藤は本当になにをやらせても器用だ。ムカつく。
かまくらでぜんざいを食すという憧れイベントをクリアした。
隣りに進藤がいて窮屈だったけど、ヤツも一緒にかまくらを作ったから、中に入る権利はある。仕方ない。
ぜんざいは最高だった。
かまくらを満喫した後、女将さんが早めにお風呂を用意してくれたから、冷え切った身体を浴場で温めた。
「ふぅ~、極楽極楽~」
湯船にもたれると、身体の力が抜けていく。温泉成分が入っているというお湯はとろみがあり、肌に優しい。うっかりすると溶けて流れ出しそうだ。
五、六人でいっぱいになるような湯船だけど、どうやら客は私たちしかいないようで貸し切り。一人なら十分広い。
今頃、男風呂では進藤も同じようにお湯に浸かっているはずだ。
本当ならゆっくり浸かりたいところだけど、猫舌と同じで、熱いお風呂は苦手だ。すぐのぼせてしまう。
残念に思いながら、さっとあがると、浴衣を着て、帯を結んだ。
「う~ん、やっぱり縦結びになっちゃうなぁ」
蝶々結びが苦手で、いつも蝶々が縦になる。
(お母さんがいたら、正しいやり方を教えてもらえたのかな?)
考えても仕方がないことをふと思ってしまって、首を振る。
(ま、いっか、ここに気にする相手はいない。お父さんに怒られるわけでもないんだから)
厳格な顔を思い浮かべそうになり、慌てて振り払い、髪の毛を乾かした。
ショートカットだから、すぐ乾く。
部屋に戻り、ぼーっとしていると、進藤も戻ってきた。
浴衣を綺麗に着こなしているのが腹立たしい。
お茶を淹れてやる。
自分が飲むついでだ。
だから、そんなニコッと可愛く笑う必要はない。
「相変わらず、結び方、下手だなー」
わざわざ私の隣りに来て、お茶を飲んでいた進藤がちらっと私を見て笑った。
(近くに来たのはバカにするためね!)
むぅっと口を尖らせる。
「余計なお世話!」
「直してやるよ」
「へっ?」
ずいっとさらに近づいてきたヤツが私の帯の端を引っ張った。
するんと解ける帯。
「やっべー、このまま押し倒したい……」
「バカッ、なに言ってるのよ!」
昨日のことを思い出して、顔が熱くなる。
進藤はこんな無害な愛くるしいワンコ顔して、実は色情魔なんだろうか?
女子と二人きりになると襲わずにはいられないとか。
その割に悪い噂を聞いたことがないのは、襲われても喜ぶ子の方が多いからかも。
じりじり後ずさった私に、にんまり笑いかけて、進藤はささっと綺麗な蝶々結びを作った。
「もうすぐ夕食だから、今はやめとくよ」
(今はってなによ!)
私は座卓を回り込んで、ヤツから距離を取った。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
64
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる