拉致されて生体装甲を纏わされた少女!

ジャン・幸田

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(3)装着編!

3-4

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 私の体内に侵入した生体装甲の触手は容赦なく浸食していった。いくら大した容姿ではないとはいえ、人間としての姿を失うのは悲しかったが、同時に自分の身体が強化されて行くのが誇らしくも感じていた。私の身体は内臓として生体装甲に取り込まれてたのだ!

 ヌイグルミを着込むのが着ぐるみ、機械を着込むのが着ぐるみ、では生体装甲を着込む場合どういうんだろうか? そんなどうでもいい事を考えてしまっていた。そんなことを思っていられるほど私は何故か冷静になっていた。

 先ほどまで、あれほど嫌悪感と恐怖感に満たされていたというのにである。その時私の身体は完全に取り込まれてしまった。呼吸器は生体装甲と融合し生体装甲と人間体とのエネルギー交換器官に改変され、消化器も同様にされていた。そして皮膚も同様に融合し生体装甲の皮下組織に変換していた。頭部は無数の触手に貫かれ、もはや自分でも見るのも嫌な状態になっていたようだ。地球人としてのアイデンディティーは生殖器しか残っていなかったようだ。

 激しい肉体改変の衝撃が終了したところで、私は生体装甲を纏った姿にされた。もう地球人と私はそこにいなかった。

 「とりあえず、成功ね! 予想よりも上等な戦士の姿になったわね、上層部の見立て以上だわ!」

 Ω7の声が聞こえた。その時私は身体を動かそうと思ったが、いつのまにか拘束具が装着されているのに気付いた。拘束具は私の脇の下と両足のくるぶしにあって、身体を宙に浮かせていた。だからとりあえず動かせたのは両腕だけだった。それでとりあえず頭の前に自分の両腕を動かしてみた。

 「こ、これが、わたし・・・なの?」

 私の脳裏にいまの自分の腕のイメージが伝わって来た。私のか細い腕は甲冑に覆われたかのようになっていた。そう、生体装甲の外骨格に覆われていたのだ。その外骨格はメタリックで美しい光沢があり、ゲームに中で戦ったあるキャラクターとよく似ていた。

 「そうよ! あなたは戦術甲種装甲騎兵ワンキューレに生まれ変わったのよ。知っているでしょどんな生体装甲か?」

 Ω7の言葉で「鋼夜叉」の設定を思い出した。ワンキューレは手ごわいキャラで、プレイヤーからするとライフポイントを消耗させられるし、技をかけられたら即座に瞬殺、ゲームオーバーになる嫌な相手だった。わたしも各ステージに苦杯を幾度も味あってしまった嫌な相手だ。そんな相手にまさか自分がなるなんて!

 「な、なんで嫌な生体装甲なのよ! 敵キャラじゃないのよ!」

 私は慟哭したが、その声は生体装甲の発声器官からだされていた! 私の声はワンキューレであった!
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