7 / 11
第一章:転校生はお人形?
6。雛乃の内臓は
しおりを挟む
俺は雛乃の外見も内臓にも萌えを感じていた。このような人形のような姿じゃないと学校に通えない少女にだ! その時、雛乃の内臓には別の事も想像していた。本当は年老いた女がはいっているとか、はたまた男なのかと。突拍子もないところでは宇宙人でも内蔵されているのかと。まあロボットということならそこまで萌えなかったのは確かだった。
そのとき雛乃が女の子という前提でこんな風に妄想していた。表情の変わらない人形の顔のしたでは、雛乃の本当の顔があるけど、それは人には見せれない姿かもしれない。だから顔を隠さないといけないんだと。そして呼吸はしていないけど、何か別の手段で酸素の補給を受けているのかもしれなかった。だって、彼女からは息使いが聞こえてこなかった!
二時間目は選択授業だったので他の学級とシャッフルすることになるので、美術室に向った。雛乃と俺の選択授業は大半が一緒だったことが後で分かった。どうも彼女のお世話係にされたのは比較的多くの学校生活を一緒にすごすからということだった。しかし何故女子生徒でなく男の俺なのかは分からなかったが。
彼女の動きは後ろから見ればごく普通の女の歩き方だった。俺は古いSF映画みたいにブリキのロボットがぎこちなく動くとおもっていたので意外だった。美術室に向かう生徒や他のすれ違う生徒たちの視線を集めていたが、話しかける者は皆無だった。いきなり人形が歩いてきたので驚いているのか、関わりたくないかのような反応だった。
その日の美術はデッサンの実習だった。中央に置かれた石膏像を画用紙に書くというものだった。だから静かなはずだったが、他の生徒、特に別のクラスから来た者は全員の視線が雛乃に注がれていた。
その視線に雛乃は気づいていたのかもしれないが、表情は固定されているので伺い知る事が出来なかった。ただ、デッサンを黙々と当たり前のように続けていた。それを美術の寺川智子先生が話しかけてきた。先生は定年近い老齢の女先生だ。彼女のシワが刻まれた手が雛乃の画用紙に触れた。
「小此木さん、なかなか細かくていいデッサンだね。でもデッサンはね一部だけを書くんじゃなくて、全体の構図を把握するにするのよ。全体の構図を決めてから書いたらもっと良い作品になるわよ」
雛乃はそういわれると少しお辞儀をしてから言われたように大まかな構図を決めるラインを書いていた。そのラインは機械がやる様な定規を使ったようなモノではなく他の生徒たちが書くのと同じフリーハンドのラインであった。そのラインの引き方を見た時、彼女の、雛乃の、内臓がますます愛おしくなっていた。彼女の人形の姿の中に閉じ込められた心と身体に触れあいたくなっていた!
そのとき雛乃が女の子という前提でこんな風に妄想していた。表情の変わらない人形の顔のしたでは、雛乃の本当の顔があるけど、それは人には見せれない姿かもしれない。だから顔を隠さないといけないんだと。そして呼吸はしていないけど、何か別の手段で酸素の補給を受けているのかもしれなかった。だって、彼女からは息使いが聞こえてこなかった!
二時間目は選択授業だったので他の学級とシャッフルすることになるので、美術室に向った。雛乃と俺の選択授業は大半が一緒だったことが後で分かった。どうも彼女のお世話係にされたのは比較的多くの学校生活を一緒にすごすからということだった。しかし何故女子生徒でなく男の俺なのかは分からなかったが。
彼女の動きは後ろから見ればごく普通の女の歩き方だった。俺は古いSF映画みたいにブリキのロボットがぎこちなく動くとおもっていたので意外だった。美術室に向かう生徒や他のすれ違う生徒たちの視線を集めていたが、話しかける者は皆無だった。いきなり人形が歩いてきたので驚いているのか、関わりたくないかのような反応だった。
その日の美術はデッサンの実習だった。中央に置かれた石膏像を画用紙に書くというものだった。だから静かなはずだったが、他の生徒、特に別のクラスから来た者は全員の視線が雛乃に注がれていた。
その視線に雛乃は気づいていたのかもしれないが、表情は固定されているので伺い知る事が出来なかった。ただ、デッサンを黙々と当たり前のように続けていた。それを美術の寺川智子先生が話しかけてきた。先生は定年近い老齢の女先生だ。彼女のシワが刻まれた手が雛乃の画用紙に触れた。
「小此木さん、なかなか細かくていいデッサンだね。でもデッサンはね一部だけを書くんじゃなくて、全体の構図を把握するにするのよ。全体の構図を決めてから書いたらもっと良い作品になるわよ」
雛乃はそういわれると少しお辞儀をしてから言われたように大まかな構図を決めるラインを書いていた。そのラインは機械がやる様な定規を使ったようなモノではなく他の生徒たちが書くのと同じフリーハンドのラインであった。そのラインの引き方を見た時、彼女の、雛乃の、内臓がますます愛おしくなっていた。彼女の人形の姿の中に閉じ込められた心と身体に触れあいたくなっていた!
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
友達の妹が、入浴してる。
つきのはい
恋愛
「交換してみない?」
冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。
それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。
鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。
冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。
そんなラブコメディです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる