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(2)切手に関するエトセトラ(昭和編)

ありふれていた釣り鐘の切手

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 子供時代、小学生の時の郵便料金のうち封書の基本料金は60円だった。それを思うと30年以上経っても料金は82円なので、それほど値上げしていないといえる。もっともそれがデフレ経済を表して言うといえるが。

 その60円の普通切手のデザインは釣り鐘であった。正式に言えば京都府宇治市の平等院の梵鐘であるが、当時としてはがっかりしたものだ。だって家に来る郵便物の大半に貼っていたからだ。

 今では郵便物に切手が貼っている事の方が珍しいが、当時は逆であった。でも大半が釣り鐘であった。この切手は緑の枠取りに白地に釣り鐘があるというもので、消印が読みやすいという事はあったけど、あまりにもありふれているのいう感覚で、プレミア感ゼロであった。まあ、今では懐かしいものではあるけど。


 画像の左側は、満月印と切手収集家が呼ぶ状態の使用済切手だ。満月印とは読んで字のごとく満月のように切手に消印が押印している状態で、どこの郵便局で何年何月何日に押されたのかの情報がわかるので珍重されている。

 ちなみに、消印には「兵庫新宮・(昭和)63.2.3」とあるので、もう三十年前のものであるとわかる。このように白地であるので消印はよみやすかった。右のは未使用だけど記念切手とは違ってフツーの人が持っているのは考えにくいといえる。ちなみにこの切手は父の遺品から出てきたものである。
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