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わたしにゼンタイ姿で歩かせないでよ! 編

7.野外ゼンタイ撮影会(3)

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 私は正直な事を言うと、シンジ以外のゼンタイフェチというのが恐ろしかった。それはイメージが湧かなかったからだ。むかし聞いた話に「同じエッチな性格でも、ネクラなスケベよりも明るいスケベの方がいい」というものがあったけど、やっぱりゼンタイフェチにもいろんな人がやっぱ・・・いるんだよね、きっと。だから、恐ろしくスケベでバイオレンスなのは来ないで! と思っていた。

 私は和柄のゼンタイの上から長い黒髪のウィッグをした。私は飲食店に勤務していたので、いつもショートカットの髪型だったから新鮮味があった。もっとも私の今の姿は布越しでしか確認できなかったけど。

 ウィッグをした私はマスクを取ることが出来なくなったので、素顔を晒せなくなっていた。一方のシンジはスマホでメールのやり取りをしたり、撮影機材を用意したりしていた。そしてシンジの友人であるゼンタイフェチの男女が集まり始めた。

 私はすっかりゼンタイ女になっているのではっきりと顔を見る事は出来なかったが、極フツーの人々だった。もっともゼンタイフェチなんてどこを見たらわかるかなんてわからなかったけど。それはともかく、私のゼンタイ姿を見て来る人みんなから誉められた。似合っていると!

 その言葉に私は少し照れ臭かった。そんな風に褒められた事なんてなかったからだ。今はマドカという女は存在せず、ゼンタイ女の内臓になっているのだから、ゼンタイが褒められたのであって私自身が褒められたわけではなかったのは重々承知だった。

 そう思っているとシンジの妹で真性のゼンタイフェチのアスナだ。それにしても兄妹だというのにあんまり似ていなかったけど、なんでかしらん?

 「マドカさん早速着ているわね。早く私も輪に入れてね」


 そういってアスナは奥の部屋に入ってからすぐゼンタイ姿になってやってきた。彼女は全身トラ模様の・・・俗にアニマル柄のゼンタイだった。しかも長い尻尾があった。

 「私はタイガーキャットよ! 可愛いでしょう?」

 そういってアスナはすり寄ってきた。彼女の方が背が高くスリムなので少し嫉妬心もあったけど、アスナの手慣れたゼンタイ触りのテクニックに声が出なかった。

 「ええ、可愛いわよ。これから外で撮影会だというけどたくさん来るの?」

 「そうよ! たくさんよ! 中には撮影オンリーの人もいるけど、みんなゼンタイを着て堂々と外を歩けないから来るわよ。そしてみんなで歩きましょうね!」

 その言葉は・・・外をみんなで歩くわけなの? ゼンタイでって事なの?
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