徒然なるままに ”ゼンタイ・着(機)ぐるみのスゝメ?”

ジャン・幸田

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(4)ゼンタイは陽の元を歩いちゃダメなのか?

ゼンタイウォーク(上)

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 小生が参加したことがあるゼンタイのイベントに某所で行われていたゼンタイウォークがある。まあ、読んで字のごとくゼンタイを着て観光地を歩くものだ。これが着ぐるみなら全国各地で行われているし、アニメ作品の聖地巡礼の一種として催されている。しかしゼンタイの場合は色々と難しい問題があるようだ。以下は簡単な例示である。

 小生は主催したい、と思った事があるが、実際は相当ハードルが高いようである。まず、ゼンタイが好きなコニュニティーにおいて拒否反応がある。ゼンタイという衣装に対するフェチは、そんな風にさらけ出すものではないという。そこのあたりはデリケートな問題だし、人によって考え方もマチマチなので、ここでこうだ! といった結論は出せないほど難しい。

 次に周囲の人たちの拒否反応があるということだ。ゼンタイという得体のしれない身体がピッチリとする衣装の扮装をして歩くのが恐ろしいという事だ。また身体にピッチリとした恰好は裸を連想させるので卑猥だと主張されている。実際にゼンタイを着て歩いている集団がいると警察に通報されたという事実がある。

 なお通報されたのは、刑法の公然わいせつ罪にあたるのかというものであったようであるが、ハダカなら確実であるが、素肌が一切見えないから・・・じゃない! なんて思ったのがいたんだといえる。全身をタイツ地で覆っているなんて尋常ではないと。

 ちなみに公然わいせつの定義で判例は「徒に性欲を興奮又は刺激せしめ、且つ普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義に反するもの」(最高裁昭和55年11月28日判決、「四畳半襖の下張」事件より )とあるので、全身タイツに対し性的に興奮するもの、と思うのなら当てはまるのかもしれない。でも、待ってほしい。それではピッタリとする衣装は全てそうなのか? ということになる。

 そのため節度を持った全身タイツ、たとえば肌色だったり局所が透けて見えないのであれば問題はないといえる。もっとも全ての人々は納得できないといえる。全身タイツに嫌悪感を持つのであれば。

 実際、小生も場所と恰好によっては嫌悪感を抱くことがある。脱線するがその一つが靖国神社に軍服コスプレで行く者たちだ。小生の祖父は戦死したので、そこに祀られているが、あの世まで行っても戦えっていわれているようで心が安らかにならないので、不愉快だし嫌悪感しかない。それに、それを放置している現状も嫌だ。だからそんな場所に行く気にはならない。

 このように、良かれと思ってやっている行為が人によってはダメだということもあるわけだ。でも、一定のラインを守っているのであれば、許容する心もあってもいいはずだ。場所と時期をわきまえるのであれば、全身タイツも軍服も。
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