9 / 14
2023年の短編(女の方がざまあされる)
覆水盆に返らずという慣用句ぐらい知っているだろ!
しおりを挟む
覆水盆に返らずという慣用句がある。それは一度盆からこぼれ落ちた水が再び同じ水が戻ることはないという意味で、破綻した男女の仲も戻ることはあり得ないという意味だ。もちろん、元鞘に戻ることもあるので、よりを戻す事もありそうなことであるが、それは別れるシチュエーションにもよる。情が一切なくなっていなければ・・・
女は野心を持った肉食系であった。生活のパートナーに求める条件はズバリ良い生活をさせてくれるかだ。そのためにはハイスペックな男をモノにしたかった。そのハイスペックな条件とは高学歴、高収入であったが性格の良し悪しの条件は抜け落ちていたのが悲劇というか喜劇の始まりだった。
そのとき、彼女には結婚を前提にお付き合いをしていた男がいた。でも、その男はお金もなく貧相な生活ぶりだった。ただ、向上心だけは人一倍強かった。そんな彼の事を周囲は将来絶対成功するだろうと評価していた。しかし、女からすれば今すぐ豊かな生活をしたくて仕方なかった。結婚して男のボロボロの部屋で寝起きする事は悪夢でしかなかった。
そんな時、一人の金持ちの令息が近づいてきた。彼は国内有数の資産家の出身で、身につけているモノは一流品ばかりで容姿は光り輝いでいた。そんな彼に言い寄られた彼女は、縁を結びたかった。そのためには、あのつまらない男を捨てる必要があった。だから別れを切り出した。
「あんたのこと魅力を感じる事がなくなったから別れてくれる? こんな貧乏生活いやだから」
「そうか・・・後悔しないと思うなら君の好きにしてくれ」
そうして二人はあっさり別れてしまった。そして女はあの男の妻になったが、彼女の悪夢が始まるともしらなかった・・・
男は求めていた条件はクリアしていたが、愛情は薄かった。そんな男であっても良い生活を享受しているうちは、それでもよかったが、そんな生活は長くは続かなかった。
あれから数年後、女は小さな子供を抱え貧困に喘いでいた。結婚した男との生活はすぐに破綻してしまった。男は浮気者で何人もの女性と関係をもち、自身は浪費家なのに妻となった女に対しケチであった。彼の哲学は釣った魚には餌をやらないだったらしかった。
それでも、大きな屋敷で家事は使用人がやってくれたし、それなりの食事が出ていたのだから命にかかわることはなかったが、精神的には虚しかった。特に子供が出来たからと言って、愛情を注いでくれるわけでもなかった。
そんな虚しい結婚生活は突如破綻した。彼の実家が突如破産してしまったのだ。詳しい事は全くタッチしていなかったので分からないが、債務で全てを奪われることになった。肝心の夫は破綻直前に愛人と一緒に国外逃亡して蒸発してしまった。彼女は全く男に愛されていなかった。だから残された彼女は全てを喪うしかなかった。残ったのは子供だけだった。
実家に戻ることが出来なかった女は、結婚前よりもはるかに底辺に落ちてしまった。昼は店、夜は風俗店と掛け持ちで働いても生活するのがやっとだった。そんな時、捨てた男が大成功したという新聞記事を読んでしまった。その男の元へとすがるような気持ちで駆け出していた。
ものすごく巨大な自社ビルの一室にいた男は別れたままと同じ顔であったが、服装は立派で身の回りの装飾品も華やかであった。そこに半ば強引に押しかけたが、男は無表情だった。
女はよりを戻したいと願ったが、横にあった水盆をひっくり返してこういった。もう元に戻らないと、そして札束が入った封筒を出した。そしてこういった。
「もう二度と来ないでくれ! 覆水盆に返らずという慣用句ぐらい知っているだろう? これは人世勉強の授業料だ。あんたのような女がいると知ったからな。その金で人生をやり直せ!」
その後、その女はどうなったかは誰も知らない。
女は野心を持った肉食系であった。生活のパートナーに求める条件はズバリ良い生活をさせてくれるかだ。そのためにはハイスペックな男をモノにしたかった。そのハイスペックな条件とは高学歴、高収入であったが性格の良し悪しの条件は抜け落ちていたのが悲劇というか喜劇の始まりだった。
そのとき、彼女には結婚を前提にお付き合いをしていた男がいた。でも、その男はお金もなく貧相な生活ぶりだった。ただ、向上心だけは人一倍強かった。そんな彼の事を周囲は将来絶対成功するだろうと評価していた。しかし、女からすれば今すぐ豊かな生活をしたくて仕方なかった。結婚して男のボロボロの部屋で寝起きする事は悪夢でしかなかった。
そんな時、一人の金持ちの令息が近づいてきた。彼は国内有数の資産家の出身で、身につけているモノは一流品ばかりで容姿は光り輝いでいた。そんな彼に言い寄られた彼女は、縁を結びたかった。そのためには、あのつまらない男を捨てる必要があった。だから別れを切り出した。
「あんたのこと魅力を感じる事がなくなったから別れてくれる? こんな貧乏生活いやだから」
「そうか・・・後悔しないと思うなら君の好きにしてくれ」
そうして二人はあっさり別れてしまった。そして女はあの男の妻になったが、彼女の悪夢が始まるともしらなかった・・・
男は求めていた条件はクリアしていたが、愛情は薄かった。そんな男であっても良い生活を享受しているうちは、それでもよかったが、そんな生活は長くは続かなかった。
あれから数年後、女は小さな子供を抱え貧困に喘いでいた。結婚した男との生活はすぐに破綻してしまった。男は浮気者で何人もの女性と関係をもち、自身は浪費家なのに妻となった女に対しケチであった。彼の哲学は釣った魚には餌をやらないだったらしかった。
それでも、大きな屋敷で家事は使用人がやってくれたし、それなりの食事が出ていたのだから命にかかわることはなかったが、精神的には虚しかった。特に子供が出来たからと言って、愛情を注いでくれるわけでもなかった。
そんな虚しい結婚生活は突如破綻した。彼の実家が突如破産してしまったのだ。詳しい事は全くタッチしていなかったので分からないが、債務で全てを奪われることになった。肝心の夫は破綻直前に愛人と一緒に国外逃亡して蒸発してしまった。彼女は全く男に愛されていなかった。だから残された彼女は全てを喪うしかなかった。残ったのは子供だけだった。
実家に戻ることが出来なかった女は、結婚前よりもはるかに底辺に落ちてしまった。昼は店、夜は風俗店と掛け持ちで働いても生活するのがやっとだった。そんな時、捨てた男が大成功したという新聞記事を読んでしまった。その男の元へとすがるような気持ちで駆け出していた。
ものすごく巨大な自社ビルの一室にいた男は別れたままと同じ顔であったが、服装は立派で身の回りの装飾品も華やかであった。そこに半ば強引に押しかけたが、男は無表情だった。
女はよりを戻したいと願ったが、横にあった水盆をひっくり返してこういった。もう元に戻らないと、そして札束が入った封筒を出した。そしてこういった。
「もう二度と来ないでくれ! 覆水盆に返らずという慣用句ぐらい知っているだろう? これは人世勉強の授業料だ。あんたのような女がいると知ったからな。その金で人生をやり直せ!」
その後、その女はどうなったかは誰も知らない。
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします
二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位!
※この物語はフィクションです
流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。
当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。
あんなにわかりやすく魅了にかかってる人初めて見た
しがついつか
恋愛
ミクシー・ラヴィ―が学園に入学してからたった一か月で、彼女の周囲には常に男子生徒が侍るようになっていた。
学年問わず、多くの男子生徒が彼女の虜となっていた。
彼女の周りを男子生徒が侍ることも、女子生徒達が冷ややかな目で遠巻きに見ていることも、最近では日常の風景となっていた。
そんな中、ナンシーの恋人であるレオナルドが、2か月の短期留学を終えて帰ってきた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる