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(外伝一)アルテミスの美少女着ぐるみ隊
基美になる!
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志桜里は基美のマスクを見てドキドキしていた。それが生首のようにもおもえたからだ。アニメキャラクターのマスクなら子供の頃から初詣や縁日の露天商で綿菓子なんかと一緒に売っているのを見た事があった。村城家は父が試合などで新年でも不在の時があったので、決まっていくのは弘樹たちと一緒だったけど、マスクはあるといっても欲しいとは思わなかったのでいつも見るだけだった。だからマスクは薄っぺらいお面ぐらいしか認識していなかった。
だが、目の前にある着ぐるみのマスクはフルフェイスの上にウィッグがあるので、キャラクターの生首のようだった。だから生々しいかった。
「さあ、主役なんだから早く登場しなさい、基美ちゃん!」
詩音のマスクを被って生まれた彼女は基美のマスクを志桜里にかぶせてしまった! 一瞬、モノが見えないようになったが、顎の位置を調節するとモノがなんとなく見えるようになった。志桜里は基美の内臓になった瞬間だった。
詩音に手を引っ張られ大きな鏡の前に立つと、そこに基美が立っていた。基美は背が高いバレー選手でボーイッシュでキュートなキャラクターだった。だから女子生徒全員の憧れだ。だからもう一人の憧れである真里亜と仲が良いことに数多くの詩音といったキャラクターがヤキモチを焼くエピソードが多かった。基美は鏡に手を伸ばしていた。
「これが私? 本当に基美みたいだわ!」
志桜里はまだ基美になっていることに困惑しているようだった。それもこれも小説やアニメを読んで思い浮かべていた基美のイメージと一緒だったからだ。自分が基美になったのがなんとも言い難い感動をしていた。
志桜里の心を持った基美は自分の顔を触っていた。綺麗な大きな瞳、高い鼻筋、可愛らしい唇。そのアニメ風のデフォルメされた顔が今の自分だと思うと、少々息苦しくても愛おしかった。心はドキドキしていた。それは憧れの人にようやく会えたかのように。
そして身体を触ると、志桜里を基美に変えた肌タイが心地よい圧迫感と刺激を与えてくれた。もし、その時他の人が見れば官能で逝きかけている志桜里の表情が拝めたはずだが、基美の微笑みは変わることはなかった。そんなふうに基美がウットリしているかのような仕草をしていると詩音が基美の手をとった。
「基美ちゃん、今は良いけど更衣室を出たら一切しゃべっちゃいけないのよ、着ぐるみ美少女のレイヤーはね!」
「え、レイヤーってなんなの?」
「初心者に言って意味わからないわねゴメン! レイヤーは着ぐるみ美少女のマスクを被ってコスプレする人たちの事よ。コスプレすればほら、人形でしょ!」
そのとき愛梨から紘子になったのも一緒に大きな鏡には人形が三体映っていた。三人は三体になっていたのだ。
「人形? ってことはしゃべっちゃいけないの?」
「そうよ、人形はしゃべらない内臓なんていないということよ。でも本当の事をいえば、イメージを壊さないって事よね。だって、そうでしょ可愛らしいキャラクターなのに親父のような声が出たら破壊工作のなにものでもないでしょ」
「親父ってことは着ているのが男の人なの?」
基美の内臓は少し驚いていた。その姿を想像したから。可愛らしい少女が男声でしゃべるのを。
「あんまりいいにくいけどね、レイヤーの多くは・・・といっても実数はわからないけど、着ぐるみさんの場合は男が多いみたいだよ。でも、私のように女もいるけどね」
「そういうことなんだ! だから私たちをスカウトしたわけなの詩音ちゃん!」
紘子はそういって詩音に抱きついたが、すぐ基美の胸に抱きついていた。そういった行動は作中では真里亜がよくやることだった。紘子は真里亜に好意を寄せているので、敵対する基美に攻撃的な事ばかりしていたので、ありえなかった。
「そうなのよ、お二人さん。成海先生のリクエストなのよ。着ぐるみの内臓が女の子じゃないといけないっていうから」
それを聞いて紘子はこんなことを言い出した。紘子の内臓に少し不満があったからだ。
「それじゃあ、私の体形があっていたら真里亜になれたわけなの? 本当はやりたかったな真里亜を!」
すると育美が人形たちの輪に入り込んでいた。それにしても人形たちが話す輪に入るのは異様な感じであった。
「それはね、成海先生に話を聞いたと言ってはいけないわよ。成海先生の中では真里亜は限りなく男のような少女というイメージをもっているそうよ。だから、真里亜だけが体形が合えば男でもいいっていうのよ」
それを聞いて三体の人形の内臓は疑問符でいっぱいになっていた。なんなのそれって? するとノックがして中年女の声がした。どうやら成海がやってきたようだった。
だが、目の前にある着ぐるみのマスクはフルフェイスの上にウィッグがあるので、キャラクターの生首のようだった。だから生々しいかった。
「さあ、主役なんだから早く登場しなさい、基美ちゃん!」
詩音のマスクを被って生まれた彼女は基美のマスクを志桜里にかぶせてしまった! 一瞬、モノが見えないようになったが、顎の位置を調節するとモノがなんとなく見えるようになった。志桜里は基美の内臓になった瞬間だった。
詩音に手を引っ張られ大きな鏡の前に立つと、そこに基美が立っていた。基美は背が高いバレー選手でボーイッシュでキュートなキャラクターだった。だから女子生徒全員の憧れだ。だからもう一人の憧れである真里亜と仲が良いことに数多くの詩音といったキャラクターがヤキモチを焼くエピソードが多かった。基美は鏡に手を伸ばしていた。
「これが私? 本当に基美みたいだわ!」
志桜里はまだ基美になっていることに困惑しているようだった。それもこれも小説やアニメを読んで思い浮かべていた基美のイメージと一緒だったからだ。自分が基美になったのがなんとも言い難い感動をしていた。
志桜里の心を持った基美は自分の顔を触っていた。綺麗な大きな瞳、高い鼻筋、可愛らしい唇。そのアニメ風のデフォルメされた顔が今の自分だと思うと、少々息苦しくても愛おしかった。心はドキドキしていた。それは憧れの人にようやく会えたかのように。
そして身体を触ると、志桜里を基美に変えた肌タイが心地よい圧迫感と刺激を与えてくれた。もし、その時他の人が見れば官能で逝きかけている志桜里の表情が拝めたはずだが、基美の微笑みは変わることはなかった。そんなふうに基美がウットリしているかのような仕草をしていると詩音が基美の手をとった。
「基美ちゃん、今は良いけど更衣室を出たら一切しゃべっちゃいけないのよ、着ぐるみ美少女のレイヤーはね!」
「え、レイヤーってなんなの?」
「初心者に言って意味わからないわねゴメン! レイヤーは着ぐるみ美少女のマスクを被ってコスプレする人たちの事よ。コスプレすればほら、人形でしょ!」
そのとき愛梨から紘子になったのも一緒に大きな鏡には人形が三体映っていた。三人は三体になっていたのだ。
「人形? ってことはしゃべっちゃいけないの?」
「そうよ、人形はしゃべらない内臓なんていないということよ。でも本当の事をいえば、イメージを壊さないって事よね。だって、そうでしょ可愛らしいキャラクターなのに親父のような声が出たら破壊工作のなにものでもないでしょ」
「親父ってことは着ているのが男の人なの?」
基美の内臓は少し驚いていた。その姿を想像したから。可愛らしい少女が男声でしゃべるのを。
「あんまりいいにくいけどね、レイヤーの多くは・・・といっても実数はわからないけど、着ぐるみさんの場合は男が多いみたいだよ。でも、私のように女もいるけどね」
「そういうことなんだ! だから私たちをスカウトしたわけなの詩音ちゃん!」
紘子はそういって詩音に抱きついたが、すぐ基美の胸に抱きついていた。そういった行動は作中では真里亜がよくやることだった。紘子は真里亜に好意を寄せているので、敵対する基美に攻撃的な事ばかりしていたので、ありえなかった。
「そうなのよ、お二人さん。成海先生のリクエストなのよ。着ぐるみの内臓が女の子じゃないといけないっていうから」
それを聞いて紘子はこんなことを言い出した。紘子の内臓に少し不満があったからだ。
「それじゃあ、私の体形があっていたら真里亜になれたわけなの? 本当はやりたかったな真里亜を!」
すると育美が人形たちの輪に入り込んでいた。それにしても人形たちが話す輪に入るのは異様な感じであった。
「それはね、成海先生に話を聞いたと言ってはいけないわよ。成海先生の中では真里亜は限りなく男のような少女というイメージをもっているそうよ。だから、真里亜だけが体形が合えば男でもいいっていうのよ」
それを聞いて三体の人形の内臓は疑問符でいっぱいになっていた。なんなのそれって? するとノックがして中年女の声がした。どうやら成海がやってきたようだった。
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