【R18】ゼット・ドリーマーズ

ジャン・幸田

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来るべきだった世界

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 こんなことになるなんて思ってもいなかった。電車に乗って居眠りして気付いた時は車庫の中に閉じ込められていた。どうして鉄道会社は見回りしてくれなかったんだと怒りたかったが、誰も居なかった。それで、あちらこちらを探していると、先頭車両の運転台のカギが開いていたので脱出できた。

 とにかく家に帰りたかったが、車庫はどこにあるだろうか僕は知らなかった。仕事で疲れて終電に乗ったのは間違いないけど、そのあとの記憶はなかった。腕時計は午前三時過ぎをさしていた。一人暮らしのアパートに帰るだけなので誰も心配してくれないだろうけど、とにかく帰りたかった自分の部屋に! 次の日は会社も休みで早起きせずに昼過ぎまで寝たかった。

 車庫を出ると、そこはどこの町なのかわからなかった。とにかく後が面倒なので車庫を立ち去った。そして暗い夜道を探した。どこか交番でもあればよかったか生憎見つからなかった。それに二十四時間営業のコンビニも見つからなかった。情報はなにも入ってこなかった。

 今はいつだろうか? 1997年の・・・午前3時22分と確認した。その晩は生暖かい空気だった。それにしても誰にも会わないなと思っていた時の事だ。前方から人影が見えた。でも、なぜか本能的に物陰に隠れてしまった。しばらくしてからのぞくと、度肝を抜いた! その人影は全身真っ黒だった! 幽霊なのか? 僕はへたり込んでしまった。
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