AIアイドル活動日誌

メグミはじめての営業に

メグミの改造（3）

　各種試験の結果問題なしとなったためメグミに外骨格が装着されることになった。「ロボギャルズ」の従来のメンバーはガイノイド（女性型アンドロイド）であったが、チームシグマのみ人間を改造して製造されたメンバーであった。SFなどのように人間の身体組織を機械に置き換える改造ではなく、ロボットの内部に適応させた状態にして閉じ込める事で製造されていた。

　「それにしても勝手にロボットにして拒否反応なんか起きないの？」

　ミホは佳織に聞いた。するとまたあっけらかんにに言った。

　「それはあなたならわかるでしょ？　気持ちいいでしょハイペリオンスーツって！　脱ぎたくならないぐらいフィットする女の子しかメンバーになれないのよ。候補者もどんどん集まっているし中には改造されたいって売り込みもあるのよ」

　たしかにミホは言われてみるとそうだと思った。いまのロボットの姿の方が気持ちいいと。体の中にいろんなものが突っ込まれている違和感はあるけど、心地よい感覚が「素体（生身）」を覆っているのが素晴らしかった。

　黒いマネキンのようだったメグミにピンクを基調にした外骨格が装着されていった。ハイペリオンスーツは一度装着すると簡単に脱ぐことが出来ないようにインナースーツと密着するので、メグミはロボットの姿に固定されてしまった。

　佳織とミホの前には新たなメンバーのメグミが完成した。

　「さあ、あとは機能チェックをしてから起動してみようね。この子も驚くだろうけどすぐ気にいるわよ」

　佳織は嬉しそうに言った。