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メグミはじめての営業に
商店街(2)
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越智からすれば今回の営業は何度目かのものだった。だが、彼の場合はピン芸人といっても舞台に上がっても前座の前座のその他大勢の扱いで、観客なしのうえにネットの視聴者も一桁台も珍しくもないという無名で素人よりもマシといった状態だった。
だから、商店街の営業といえばなんかの商品の宣伝を通行人にすることがメインで自分の名前の売り込みは二の次だった。そんな今日の営業はAIガイノイドで構成されたユニット「ロボぎゃるず」の宣伝だった。
「俺、なにすりゃいいんですかマネージャー?」
越智は不満であった。目の前にいる二体のガイノイドのお守りみたいな仕事に。「彼女」たちのような高級ロボット一体で何年分の給料分に相当するんだろうと思ってしまった。どうみても自分は刺身の盛り合わせの大根のツマみたいなものだろうとヒゲしていた。
「いいよ、適当で。いろんなことが出来るということをアピールすれば。そうそう、出来が良かったら公式サイトに動画アップするから」
本当に白武と越智は二体が本当のAIロボットだと思い込んでいた。二体とも人間の少女を「改造」したものだと思っていなかった。
「じゃあ、やりましょう越智さん」
メグミはそういって越智の腕を取った。そのしぐさは可愛らしかったが、生身の女の子がするようだと感じた。
「わかったよ、それじゃあビラを配るか?」
「了解!」
商店街の中をビラを配ったが、どうしても二体のロボの方が注目された。
「おやおや、そのロボットって人間がはいっているんじゃないのか?」
ビラを受け取った老人が聞くと越智はこういった。
「ハイペリオンの最新家庭用ロボットですよ! 量産型じゃないカスタマータイプですよ」
その言葉にメグミもアオイも嫌な気分になったが、それが表面化することはなかった。
だから、商店街の営業といえばなんかの商品の宣伝を通行人にすることがメインで自分の名前の売り込みは二の次だった。そんな今日の営業はAIガイノイドで構成されたユニット「ロボぎゃるず」の宣伝だった。
「俺、なにすりゃいいんですかマネージャー?」
越智は不満であった。目の前にいる二体のガイノイドのお守りみたいな仕事に。「彼女」たちのような高級ロボット一体で何年分の給料分に相当するんだろうと思ってしまった。どうみても自分は刺身の盛り合わせの大根のツマみたいなものだろうとヒゲしていた。
「いいよ、適当で。いろんなことが出来るということをアピールすれば。そうそう、出来が良かったら公式サイトに動画アップするから」
本当に白武と越智は二体が本当のAIロボットだと思い込んでいた。二体とも人間の少女を「改造」したものだと思っていなかった。
「じゃあ、やりましょう越智さん」
メグミはそういって越智の腕を取った。そのしぐさは可愛らしかったが、生身の女の子がするようだと感じた。
「わかったよ、それじゃあビラを配るか?」
「了解!」
商店街の中をビラを配ったが、どうしても二体のロボの方が注目された。
「おやおや、そのロボットって人間がはいっているんじゃないのか?」
ビラを受け取った老人が聞くと越智はこういった。
「ハイペリオンの最新家庭用ロボットですよ! 量産型じゃないカスタマータイプですよ」
その言葉にメグミもアオイも嫌な気分になったが、それが表面化することはなかった。
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