機械娘として転移してしまった!

ジャン・幸田

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三・平行世界に閉じ込められて

26・確率

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 この宇宙船には機械と融合してしまった女と電脳ヴィクターしか理性を持った者はいないようだ。本来なら宇宙船をメンテナンスする様々なAIを搭載した自律型機械が動いているはずなのに。

 「ヴィクターさん、他にロボットはいないのですか? ロボットをメンテナンスしたりする? せめて性的な興奮を抑えてもらいたいのよ!」

 ドリスはそういったけど、彼女にとって深刻な状態のようだった。

 「悪いがいないさ。この宇宙船は回送だったのは次の寄港地で新しいロボットたちを乗せる予定だったから。まあ、どうなるかは演算中だ」

 ヴィクターはそう語ったが、実はヴィクターの演算能力は補助やバックアップのシステムも改修予定だったので、三分の一以下の出力しかなかった。ましては情報ネットワークリンクから断絶しているので、極度に遅い速度であった。

 「ところで、ヴィクターさん。今回のような事故って前例があるのですか?」

 フランチェスカは機械になった自分の身体は忌々しいと思い触りながら聞いていた。身体は金属や樹脂や炭素繊維などの複合材で覆われていた。早く元の姿に・・・まあ対してキレイでもないけど・・・戻りたかった。

 「実はあったかもしれない。ワープ中に行方不明になった事故はいくつかあって、直近では25年前に乗員乗客100人ほどを乗せたまま消息をたった事故があった。でも、ワープ中の事故に商業宇宙船が遭遇する確率は二週連続でメガチャレンジー宝くじの一等に当選するよりもないはずだ」

 そう、ヴィクターは言うには数百万分の一の確率でしか当選しない宝くじの二乗の数値でしか事故は起きないというのだ。でも、その確率を乗り越え現在の状態があった。いくらなんでもどうにかしてほしかった。

 「そういわれても、起きているじゃありませんか! その25年前の事故はどうなったのですか?」

 「それだが、今も消息不明さ! 気の毒だけど」

 「消息不明? じゃ、どうなったのよ?」

 「それはな・・・回答不能さ」

 ヴィクターが絶望的な事をいった直後にアラートはなりだした。

 「なんのアラートよ?」

 「これは、接近警報だ。この並行世界で地球船籍の宇宙船とは・・・まてよ、これは・・・ロナルド・トランプ?」

 「ロナルド・トランプってなに?」

 「それは・・・データベース参照! 船籍記号USSー5046・・・二世紀前の地球方面宇宙艦隊所属の宇宙航空母艦で・・・ワープ中に行方不明だと!?」

 「まさか、わたしたちと同じように?」

 「そうかもしれない。探査する必要があるかも」

 その時、船長室の立体スクリーンには古めかしい宇宙船が映し出されていた。見た目は大きな損傷はなかった。

 
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