元ホームレス・タクヤとネコ耳娘アサミ魔道伝:Re

ジャン・幸田

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第肆章:魔導士見習いとしてやることは?

118.カイムの剣の防御魔道力

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  「これってきれいだけど、いったいなんなんですか? 本当にもらっていいのあたしに? あたしの村でこんなものみたことないから」

  「それはねえ、御神託所の聖なる工房で作られている宝飾品なのよ。御神託所の巫女が贈る感謝の印なのよ」

  「御神託所の巫女? おばさん、巫女だったの?」

  「うーん、巫女じゃなかったわよ、わたしは。それは友人からもらったものよ」

  もちろん、この言葉はウソだった。彼女は御神託所の巫女を十代から二十年近くも務めたからだ。その巫女の感謝を示す印は彼女から贈られるものとして作られたもので、今ではプレミアがつけられているものだった。しかし、ここにいる三人がその価値を知ったのはずいぶん後のことだった。

  「でも、その印はねえ、あなたたちが困難な事に出くわしたときにきっと役にはずだから大事にしておきなさいね。それにしても私の仕事を全部やってもらって感謝いたしますわ」

  そういっておばさんは髪をなでたが、そのしぐさには高貴なものを感じさせるものだった。

 広場での食べ放題の後、研修生たちは職種別に分けられ、戦闘系の魔導士だけの夜のミーティングが行われ、今後の予定などが言い渡された。一週間の座学の後、任意のミッションに行くなどを説明された。それが終わると、宿舎に泊まることになったが、当たり前だけどアサミとタクヤは離れ離れにされた。男女一緒に泊まれない規則だったからだ。

  タクヤはこの世界に来て初めて男だらけの部屋に来てしまった。まあアサミと一緒だったからそんなことはなかったけど。こんな誰も知らない世界に来たのだから打ち解けあうことなどないだろうと考えていたところ、熊のように大きな男に向こうから話しかけてきた。

  「お前さんがタクヤか?」

  「そうだけど、なんで俺の名をしっているんだよ?」

  「そのカイムの剣を使いこなせたって噂になっているんだぞ。もし本物だったらお前さんすごいってことさ」

  「すごいって、何が?」

  「カイムの剣は数多くの魔導士が使ってきたんだが、いづれも非業の最期を遂げるっていわれているんだぞ。しかも大抵は最初に使ったときにさ。もし本物だったらカイムに認められたということだよ、伝説の魔導士にさ」

  「カイムって何者なんだ? この剣ならハバスの骨董屋で見つけたんだ」

  「骨董屋? それって大丈夫かよ! ちょっとまて、ちょっと俺の触らしてくれよ」

  そういうので、タクヤがその剣を熊のような男に渡すと、持った瞬間に感電したかのようなショックを受けていた。

  「それって、本物かよ! 究極の剣の中には持ち主と認めたもの以外が触ろうとすると、触ることができない魔道力を放つものがあるとは聞いたことがあるけど・・・そんな力を持つというとは・・・」

  「そうなんだ、てっきりアサミも触れたから他の人間にも扱えると思ったんだが」
  そういってタクヤは腰砕けのような状態になった男を助け上げた。
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