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第参章:この世界で二人生きていくためには
087.内緒はなし
しおりを挟む「シフォンヌおばさん。ゆうべはわたしに素敵なものをゆずっていただきありがとうございます」
アサミはそういってお礼を述べたが、気のせいか尻尾のリボンも反応したようだった。
「それはいいよ。近いうちに必要となる人の元に贈れてよかったということさ。だから遠慮なしに使って良いんだよ」
シフォンヌはそういってアサミの尻尾のリボンをさわっていた。
ヴァリラディスは妻の目が気になっていたが、シフォンヌに呼び出され古道具屋の一室に入った。その部屋の棚にはひとつの石板が置かれていた。それは魔道士ギルドからの至急指令が記憶されているものだった。
「シフォンヌさん、やっぱあなたも受け取っていたんだね。あの二人について」
ヴァリラディスはそういいながら、その石板に刻まれた暗号文字を読んでいた。
「そうだよ、だから譲ったんさキュリットロスの衣装を。あれは、並みの娘であってもそれなりの魔道士としてやっていけるようになるさ。しかも受け入れたからね、あの好き嫌いが激しい彼女が! ところで、あんたたちはあの二人とずっと同行するのかね?」
そういうと、彼女は古い書物を開き始めた。その書物は破綻戦争以降に起きた動乱を記したものだった。
「いや、指示ではジェムシームまで行ってお別れさ。あとは、その時が来るまで経験を積んでもらうとのことさ。まあ、あなたも知っているだろうけど、その書物に記録された危機よりも恐ろしい事が起きる日のために。まあ、その前にわしの寿命が尽きているかもしれないさ。もう、この宿場町に来るのも最後かもな」
そういうとヴァリラディスは薬を飲んでいた。
「やっぱ、そうかヴァリさん。あなたそんなに悪いのか体調は」
「ああ、シフォンヌさんとは若いときに一緒に仕事が出来てよかったよ。おかけで女房に散々ヤキモチを焼かせたけど。もし、最後に一緒に仕事が出来たらいいけどな」
そういいながらシフォンヌから小さな皮包みを受け取っていた。
「これが、あのタクヤへの贈り物か。たしかに預かったぞ。ジェムシームに到着したら渡すから。それまでの間に使えるように調製するから」
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