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(00)夢の中に行きたい・・・
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眠っている時、夢であると分かっていたら思う存分やりたいことを夢のなかでやればいいという話を聞いたことがある。まあ寝ているときに何らかの夢を見ているのは確かであっても目が覚めた時にはほとんど覚えていないのが普通だ。でも、その夢がいま生きている人生よりも面白いというのは確かなようだ。なぜなら、目が覚めた後の幸福感といったらたまらないものがあるからだ。
なにかのSF作品で、そういった夢を見せてくれるといったサービスがあるという設定があったけど、本当にそういったものがあれば良いのにと考える事はしばしばある。平凡な日常よサヨウナラというわけだ。
でも、そういったことはないので諦めるしかないけど。「僕」は鈴原啓次郎、ただの童貞男に過ぎない。でも、願望だけはあった女の子と結ばれることを! でも。それは叶わないと諦めていた。だからせめて夢の中で誰かとの逢瀬を楽しむ夢を見たいと願っていた。
そんなわけで、いつもと同じ午後11時半に眠りに就くことにした。今までだったら仕事に行くために朝6時に目を覚まさなければいけなかったが、そんなことを気にする必要はなかった。だから眠りたいだけ眠ることにした。昼頃まで寝ても構わないと!
長く眠るんだから、きっといい夢を見たいと願わずにはいられなかった。たとえその夢の内容は忘れてしまったとしても。小汚い布団にもぐりこんだ「僕」は夢の世界に行く事だけを願っていた。そう夢の中に行きたい・・・その時、それが最後の平凡な日常だったとは知らなかった「僕」であった。
なにかのSF作品で、そういった夢を見せてくれるといったサービスがあるという設定があったけど、本当にそういったものがあれば良いのにと考える事はしばしばある。平凡な日常よサヨウナラというわけだ。
でも、そういったことはないので諦めるしかないけど。「僕」は鈴原啓次郎、ただの童貞男に過ぎない。でも、願望だけはあった女の子と結ばれることを! でも。それは叶わないと諦めていた。だからせめて夢の中で誰かとの逢瀬を楽しむ夢を見たいと願っていた。
そんなわけで、いつもと同じ午後11時半に眠りに就くことにした。今までだったら仕事に行くために朝6時に目を覚まさなければいけなかったが、そんなことを気にする必要はなかった。だから眠りたいだけ眠ることにした。昼頃まで寝ても構わないと!
長く眠るんだから、きっといい夢を見たいと願わずにはいられなかった。たとえその夢の内容は忘れてしまったとしても。小汚い布団にもぐりこんだ「僕」は夢の世界に行く事だけを願っていた。そう夢の中に行きたい・・・その時、それが最後の平凡な日常だったとは知らなかった「僕」であった。
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