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前編
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「陛下、いや今はただの元寄生虫だな。いいざまだな!」
陛下と呼ばれた男は若かったが今はボロボロの姿であった。半死半生の状態であった。彼はついさきほどまで数多くの貴族が集まる議場に引きずり出されていた。その場で先ほど王位剥奪と新国王の指名が行われ、ただの無能な男になった。そうなったのも・・・
ーーーーーーーーーーー
「お前を王妃の座から追放し、俺の愛妾であるリゼットを充てる」
19歳になったばっかりの未熟者の王は妻に突如宣言した。しかも大勢の前でだ。
「追放ですか? 理由はなんでございます?」
王妃グレースは氷のような表情を浮かべてながら言った。夫とはいえ結婚式から数か月経っても全く夫婦らしい事はなかった、そう白い結婚だ。元々リゼットは下級貴族出身であり、この国の王位継承法によれば貴賤婚となるため、最初からすると良くて子息が王位継承権が与えられないか、悪くすれば王族から追放される。しかし、それには抜け穴があった。再婚ならば身分は関係ないのだ。それは子供を授かれない場合の緊急避難措置であったが、若い王はそれを使おうとしているのは見え見えだった。
「理由だと? 簡単さ、お前なんかいると真実の愛の邪魔だからさ! さっさと離婚に応じろ! さもなくば処刑するまでだ!」
それを聞いたグレースは冷めきっていた。こんな稚拙な手段を取るとは、リゼットの入れ知恵に違いなかった。あんまり後先の事を考えずに都合のいいとこばかりしようとするとは、お似合いの二人だと。
「わかりました」
そこまでいったところで、国王は新たな命令を出した。反逆罪でグレースを拘束せよと。王宮内の兵士は戸惑いながら指示に従うしかなかった。そして処刑すると宣言した!
「これで邪魔者はいなくなった! 晴れて君と堂々と結ばれる」
国王はリゼットを抱きしめ抱擁したが、彼女は淫らに濡れた瞳で受け入れていた。二人は夫婦になれると絶対信じていた。真実の愛こそ全てにおいて絶対的な善であるから構わないと。でも、それがもたらす結果を知らなかった。破滅しかないと!
陛下と呼ばれた男は若かったが今はボロボロの姿であった。半死半生の状態であった。彼はついさきほどまで数多くの貴族が集まる議場に引きずり出されていた。その場で先ほど王位剥奪と新国王の指名が行われ、ただの無能な男になった。そうなったのも・・・
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「お前を王妃の座から追放し、俺の愛妾であるリゼットを充てる」
19歳になったばっかりの未熟者の王は妻に突如宣言した。しかも大勢の前でだ。
「追放ですか? 理由はなんでございます?」
王妃グレースは氷のような表情を浮かべてながら言った。夫とはいえ結婚式から数か月経っても全く夫婦らしい事はなかった、そう白い結婚だ。元々リゼットは下級貴族出身であり、この国の王位継承法によれば貴賤婚となるため、最初からすると良くて子息が王位継承権が与えられないか、悪くすれば王族から追放される。しかし、それには抜け穴があった。再婚ならば身分は関係ないのだ。それは子供を授かれない場合の緊急避難措置であったが、若い王はそれを使おうとしているのは見え見えだった。
「理由だと? 簡単さ、お前なんかいると真実の愛の邪魔だからさ! さっさと離婚に応じろ! さもなくば処刑するまでだ!」
それを聞いたグレースは冷めきっていた。こんな稚拙な手段を取るとは、リゼットの入れ知恵に違いなかった。あんまり後先の事を考えずに都合のいいとこばかりしようとするとは、お似合いの二人だと。
「わかりました」
そこまでいったところで、国王は新たな命令を出した。反逆罪でグレースを拘束せよと。王宮内の兵士は戸惑いながら指示に従うしかなかった。そして処刑すると宣言した!
「これで邪魔者はいなくなった! 晴れて君と堂々と結ばれる」
国王はリゼットを抱きしめ抱擁したが、彼女は淫らに濡れた瞳で受け入れていた。二人は夫婦になれると絶対信じていた。真実の愛こそ全てにおいて絶対的な善であるから構わないと。でも、それがもたらす結果を知らなかった。破滅しかないと!
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