4 / 12
壱・内臓募集
3.未知子
しおりを挟む
敷地内を歩いていたのは着ぐるみ美少女たちであった。顔はバラバラでどことなく古びてはいたけど、人形そのものにしか見えなかった。服装は体操服にブルマという昭和の女子学生みたいだったが、その身体はタイツ地に覆われていた。それで最初にやったのは声掛けだった。
「あのう、すいません。ここはアクション・ドーラさんの事務局ですよね?」
声掛けした相手は気が付いたようであったけど、こっちを向いてもしゃべってくれなかった。これって何故なんだと思っているとあらぬ方から声がした。
「決まっているんじゃないのよ! 着ぐるみに中の人はいない! だからしゃべらないのよ!」
その声は声優のようなアニメ声だったが、その姿は若いが女芸人みたいであった。その手には冊子を抱えていた。
「そうですか。すいませんが内臓募集に応募したものですが、どこに行けばいいのですか?」
そういうと、相手の女は表情を変えた、その表情は満面の笑みだった。
「なあんだあ。君が新人になるかもしれないのね。あたいは新郷未知子よ! 劇団アクション・ドーラのスタッフなのよ、よろしくね」
僕はこの時、未知子さんの笑顔の虜になった。なぜ大して美人でもないのに惹かれたのか分からないけど、それが冥道魔道の入り口であったのは間違いなかった。
「あのう、すいません。ここはアクション・ドーラさんの事務局ですよね?」
声掛けした相手は気が付いたようであったけど、こっちを向いてもしゃべってくれなかった。これって何故なんだと思っているとあらぬ方から声がした。
「決まっているんじゃないのよ! 着ぐるみに中の人はいない! だからしゃべらないのよ!」
その声は声優のようなアニメ声だったが、その姿は若いが女芸人みたいであった。その手には冊子を抱えていた。
「そうですか。すいませんが内臓募集に応募したものですが、どこに行けばいいのですか?」
そういうと、相手の女は表情を変えた、その表情は満面の笑みだった。
「なあんだあ。君が新人になるかもしれないのね。あたいは新郷未知子よ! 劇団アクション・ドーラのスタッフなのよ、よろしくね」
僕はこの時、未知子さんの笑顔の虜になった。なぜ大して美人でもないのに惹かれたのか分からないけど、それが冥道魔道の入り口であったのは間違いなかった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
3
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる