学校飽きたんで墓に行くことにした

一樹

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 そうだ、学校サボろ。

 なんとなくだった。
 そう、なんとなく。
 別に社会問題になってる、イジメにあっただとかでは決してない。
 なんとなく、学校に行きたくなくなった。
 サボりたくなった。
 サボって、やり掛けのゲームの続きをしたくなった。
 サボって、読みかけの漫画や小説の続きを読みたくなった。
 ただ、のんびりと空でもぼーっと眺めたくなった。
 それだけだった。
 理由なんて、そんなもんだった。
 だから、実行した。

 最初は、給食が終わった昼休み。
 食後に、カバンを持って堂々と学校から出た。
 別に誰に何かを言われることも、引き止められることも無く学校を出た。
 自分の通う学校は、山にある街中に建っていた。
 山に囲まれた街だ。
 すぐ側には、有名な大きな河が流れている。
 それなりに大きな道路があって、車が行き交っていた。
 とは言っても、大都会ではない交通量は少ない。
 そして、徒歩一分もしないところにある実家、学校の裏山の中にある家へ帰った。
 どうせ、両親は共働きで夜遅くまで帰ってこない。
 祖父母は何年も前に他界しているから、誰もいない。
 ゴロゴロするにはとても最適な場所だ。
 家の鍵を開けて、無言のまま入る。
 そして、居間に行ってテレビをつけた。
 昼ドラが始まっていた。
 それを流しながら、この前買ってもらったばかりの携帯ゲームを始める。
 ソシャゲじゃないのか、って?
 携帯端末は持っているけれど、親との連絡用だ。
 そしてゲームでの課金を禁止されているのだ。
 だから、インターネットは閲覧できるものの、アプリゲーム等は出来ないし、同級生とも連絡先の交換は出来ていない。
 だからといって、別に仲間外れにされるだとかは無かった。
 学校に関する感想はとくにない。
 面白くもなく、楽しくもない。
 でも、別にそれが苦痛だとかではなかった。
 ただ、毎日学校に通うことが面倒臭くなっただけだ。
 飽きた、というのが近いだろう。
 現在、中学二年生。
 来年には受験だけれど。
 それは来年の話だ。
 とにかく、自分は退屈していたのだ。
 だから、学校をサボって自分の好きなことをして遊んで過ごそうと考えて、それを実行しただけだった。

 最初は週に一回から二回、担任に体調不良だと断って早退するようになった。
 給食を食べてからだ。
 でも、時には食べずに帰ることもあった。
 家にはカップ麺があったからだ。
 学校から帰ってきて、時々おやつ代わりにも食べていたので、数が減っていても、両親はとくに気にしなかった。
 やがて、サボることに慣れてきた頃。
 なんということだろう。
 自分は家でゴロゴロすることにすら、飽きてしまったのだ。
 さて、どうしたものか。
 悩んだ末、自分は携帯端末を見た。
 ある程度の制限が掛けられているとはいえ、必要最低限のインターネットの使用はできる。
 SNSはしていない。
 だから、ネット上で何かを相談する場、というものを自分は知らなかった。
 知っていることは、検索の仕方くらいだ。
 だから、検索してみた。

 『悩み 相談 ネット上』

 こんな感じで、単語を打ち込んで検索を開始する。
 すると、数秒で検索結果が表示された。
 出てきたのは、掲示板と言われる場所だった。
 正直、SNSとどう違うのかよくわからない。
 ただ、悩みや質問をすると色んな意見が書き込まれる仕組みだと言うのはわかった。
 掲示板の建て方を調べて、自分は質問を書き込んでみた。

 掲示板のタイトル。
 いわゆる、スレタイについて少し悩んだ。
 結局、

 【急募】学校飽きたからサボる【場所】

 という、わかりやすいんだかわかりにくいんだか、よくわからないタイトルにした。
 
 「でも、こんなのに反応する人なんてかなり暇だよな」

 自分は携帯端末を見つめる。
 反応は、すぐに来た。
 どうやら、暇な人は案外多いらしい。
 携帯ゲームはとりあえずほっぽいておいて、掲示板の方へ集中することにした。
 
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