ほんわか騎士団首都日誌 ~無自覚美少年と筋肉幼馴染のすれ違いな日常~

kei

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騎士団員たちの騒がしい日常-2-

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翌朝。
訓練を終え、寮の部屋に戻ったルシェファンは、意を決したようにシェガランの方を向いた。

「ねぇ……昨日の話なんだけど」
「……何の話だ」
「みんなが僕とシェガランは夫婦みたいだって……」

シェガランは靴を脱ぎながら「ふむ」と短く返す。
その落ち着きぶりに、ルシェファンは逆にそわそわしてしまう。

「でね、昨日はよく分からなかったんだけど……夜になって色々考えたら……僕、確かにそう見えてもおかしくないのかなって思って」
「ほう」
「ほう、って! だって! 一緒にご飯食べたり、部屋に居たり、看病したり、服作ったり……! 考えれば考えるほど、夫婦みたいって言われても仕方ないんじゃ……って!」

そこまで一気に喋ってから、ルシェファンは真っ赤になって顔を覆った。

「うわぁぁぁぁ! どうしよう! もう顔合わせるの恥ずかしいよぉ!」
「……」
「シェガラン! これから僕たちどうすればいいの?! 今までみたいに普通に一緒に居ても、周りにまた何か言われちゃうよ!」

シェガランはしばらく黙っていたが、やがて淡々と口を開いた。

「……今まで通りで良いんじゃないか?」

「……」
ルシェファンは一瞬固まり、それからじわじわと眉を寄せた。

「ねぇ、今、『……』って一瞬間があったよね?!」
「……別に」
「いや、あったよ! 何か考えてたでしょ?! その間が気になるんだってば! ねぇ、何? どういう意味なの?! 気になるでしょ?!」

勢いよく詰め寄るルシェファンに、シェガランは押され気味に背をのけぞらせる。

「……ただ、お前が気にするほどでもないと思っただけだ」
「えぇぇぇ? でも、それって逆に気になるんだけど! 教えてよぉ!」

ルシェファンのぐいぐい迫る瞳に、シェガランは珍しく顔をそらす。

「……」
「ほら、また間がある!」
「……はぁ……」

結局その日の夜まで、ルシェファンは「やっぱりシェガランの間の意味が気になる~!」とぐるぐる悩み続ける羽目になるのであった。
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