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37年3月16日
三代目ローマ皇王カリグラに礎決
その年の10月ルキウス誕生
三年後四代目ローマ皇王になるはずのグナエウス死亡
約一年後代理クラディウス即位四代目ローマ皇王となる...
12年後ルキウス17歳..
街の真ん中を派手に馬で歩くルキウスを見た民衆達がこちらをみてなにかを言っているのが伺えたルキウスが耳を凝らしてきくと
「ほら、見てみなさいあの可憐なお姿」
「アグリッピナ様によく似ておられる」
「美しいのう」
やめてほしい、恥ずかしい
それを五回呪文の様に唱えた。しばらくして城が見えた。中に入ると、クラディウスの姿があった。近づいていくと即座にしゃがみこみ、忠誠心を身体で表す
「ルキウス只今戻りました」
結局グナエウスの考えた名前は男名だった臣下達から他国に女と知られては困ると泣く泣くルキウスにしたのだ
「遠征ご苦労であった」
「はっ」
「して、どうであったかの報告せよ」
いかにも王といった富んだ腹をしているクラディウスが言った。生まれてこの方戦場にでたことがないそうだなので臣下達からは相当に嫌われている
「未だ変わった様子は...」
「そうか」
この国は今危機的状況である。五年前突如、自然災害、疫病が起き始めたのだ。当時は神の怒りだのと騒がれていたがその騒動から一年程たったある日、魔王と名乗る者が現れ自白したのである。魔王の力は本物であり、当時、国最強と言われた、騎士で魔法などを使う「聖騎士」達を国中から集め、魔王討伐に力を注いだがあえなく聖騎士達は全滅。民衆に恐怖だけが残った。魔王達は自分らを悪魔という種族と話す。そして、悪魔達はこちらに来て日が浅く力がないので6年後この国を落とすと言ってきた。人間達は困ったが、ある伝説が彼等を救った。「聖剣」である選ばれた者にしか抜けない剣。これならば魔王を倒すこともできる、が今までにこれを抜いた者は伝説上一人しかいないのである。初代のローマ皇王だ。クラディウスはなんとか聖剣を扱える者を探すため国中からあらゆる騎士達を集め、これを抜かそうとおもったが誰にも抜くことはできなかった。
「早く奴らを倒さねば...よし、次の建国祭で一般人にも聖剣をためさせよ!」
「はっ」
「ルキウス」
突然、声のハリが無くなったので何事かとクラディウスの顔をまじまじと見てしまう。
「なんで御座いましょうか」
「話がある、お前たちは席を外せ」
「「「はっ」」」
勢いのある返事が後ろから聞こえ、直ぐにガチャガチャと鎧が擦れる音が聞こえ、やがて部屋にはクラディウスとルキウスの二人だけとなった。
しばらく言葉を探す様な顔をしていたルキウスだったが表情はすぐに決意のあるものに変わった。
「ルキウス、私はこの座を降りることにする」
「!?」
「ルキウス、後はそなたに委ねる」
「そんな」
このタイミングで王座を渡すということは単に逃げ、だ。クラディウスが恐れているのは多分魔王関連だろうとルキウスでも推測できた。通常ならば面倒事が自分に回ることになるのでなんとか考え直す様に進言するものだ。
しかし、ルキウスの返事は
「かしこまりました。私などに任を任せて頂きありがたく存じます」
ルキウスの両親が死んでからクラディウスには返しても返しきれない恩があった。これ以上世話になった人にもっと苦しめと言うのはネロも避けたかった。
しかし、
「うむ、明日私はこの座を降りる」
この一言は流石のルキウスも驚きしかなかった。
「!?それは少々急すぎるのでは!?」
「よい、そなたの腕を見込んでだ」
迷ったのは一瞬だ、尊敬し、感謝している人物から信用していると言われてしまっては了承する他ないだろう。
「かしこまりました」
「では」
何かを言い終わる前にルキウスが口を開いた。
「クラディウス様...!」
「なんだ?」
「クラディウス様のお名前を拝借させてはもらえないでしょうか」
「何故だ?」
「余りに急なので隣国や反発的な輩もいるようです。なのでしばらくはクラディウス様のお名前を使い私が即座した情報を遅らせられるのではないでしょうか」
クラディウスに異論はなかった、重荷を預けて全てを投げ出した者が今更どうこう言うつもりもなかった。
「うむ、そうだなではそうしよう」
「ありがとうございます失礼いたします」
無駄に広い空間をでて長い廊下を歩いてルキウスは溜め息をついた。廊下に待機していた騎士達はルキウスが出てくるのを見計らって直ぐに近寄ってくる。それを手で止め、廊下を歩き始めた。
「急すぎる...」
確かに急だった、しかし考えてみればもはやクラディウスは限界でもあった。民からも、臣下達からも嫌われていたこともあった、そしてこのタイミングで魔王まで出てきてしまったのだから、仕方ないと言えば仕方ない。
自分はどうだろうかとルキウスは思った確かに民から、臣下から嫌われている様子はない....?
「(自惚れない!ルキウス!いや、ネロ!今日からあなたはネロです!)」
そう、自分に言い聞かせ、不安を必死に取り除く努力をする。
明日、私は王になるできるだけ内密に
そして、一週間後に建国祭を控えている。
三代目ローマ皇王カリグラに礎決
その年の10月ルキウス誕生
三年後四代目ローマ皇王になるはずのグナエウス死亡
約一年後代理クラディウス即位四代目ローマ皇王となる...
12年後ルキウス17歳..
街の真ん中を派手に馬で歩くルキウスを見た民衆達がこちらをみてなにかを言っているのが伺えたルキウスが耳を凝らしてきくと
「ほら、見てみなさいあの可憐なお姿」
「アグリッピナ様によく似ておられる」
「美しいのう」
やめてほしい、恥ずかしい
それを五回呪文の様に唱えた。しばらくして城が見えた。中に入ると、クラディウスの姿があった。近づいていくと即座にしゃがみこみ、忠誠心を身体で表す
「ルキウス只今戻りました」
結局グナエウスの考えた名前は男名だった臣下達から他国に女と知られては困ると泣く泣くルキウスにしたのだ
「遠征ご苦労であった」
「はっ」
「して、どうであったかの報告せよ」
いかにも王といった富んだ腹をしているクラディウスが言った。生まれてこの方戦場にでたことがないそうだなので臣下達からは相当に嫌われている
「未だ変わった様子は...」
「そうか」
この国は今危機的状況である。五年前突如、自然災害、疫病が起き始めたのだ。当時は神の怒りだのと騒がれていたがその騒動から一年程たったある日、魔王と名乗る者が現れ自白したのである。魔王の力は本物であり、当時、国最強と言われた、騎士で魔法などを使う「聖騎士」達を国中から集め、魔王討伐に力を注いだがあえなく聖騎士達は全滅。民衆に恐怖だけが残った。魔王達は自分らを悪魔という種族と話す。そして、悪魔達はこちらに来て日が浅く力がないので6年後この国を落とすと言ってきた。人間達は困ったが、ある伝説が彼等を救った。「聖剣」である選ばれた者にしか抜けない剣。これならば魔王を倒すこともできる、が今までにこれを抜いた者は伝説上一人しかいないのである。初代のローマ皇王だ。クラディウスはなんとか聖剣を扱える者を探すため国中からあらゆる騎士達を集め、これを抜かそうとおもったが誰にも抜くことはできなかった。
「早く奴らを倒さねば...よし、次の建国祭で一般人にも聖剣をためさせよ!」
「はっ」
「ルキウス」
突然、声のハリが無くなったので何事かとクラディウスの顔をまじまじと見てしまう。
「なんで御座いましょうか」
「話がある、お前たちは席を外せ」
「「「はっ」」」
勢いのある返事が後ろから聞こえ、直ぐにガチャガチャと鎧が擦れる音が聞こえ、やがて部屋にはクラディウスとルキウスの二人だけとなった。
しばらく言葉を探す様な顔をしていたルキウスだったが表情はすぐに決意のあるものに変わった。
「ルキウス、私はこの座を降りることにする」
「!?」
「ルキウス、後はそなたに委ねる」
「そんな」
このタイミングで王座を渡すということは単に逃げ、だ。クラディウスが恐れているのは多分魔王関連だろうとルキウスでも推測できた。通常ならば面倒事が自分に回ることになるのでなんとか考え直す様に進言するものだ。
しかし、ルキウスの返事は
「かしこまりました。私などに任を任せて頂きありがたく存じます」
ルキウスの両親が死んでからクラディウスには返しても返しきれない恩があった。これ以上世話になった人にもっと苦しめと言うのはネロも避けたかった。
しかし、
「うむ、明日私はこの座を降りる」
この一言は流石のルキウスも驚きしかなかった。
「!?それは少々急すぎるのでは!?」
「よい、そなたの腕を見込んでだ」
迷ったのは一瞬だ、尊敬し、感謝している人物から信用していると言われてしまっては了承する他ないだろう。
「かしこまりました」
「では」
何かを言い終わる前にルキウスが口を開いた。
「クラディウス様...!」
「なんだ?」
「クラディウス様のお名前を拝借させてはもらえないでしょうか」
「何故だ?」
「余りに急なので隣国や反発的な輩もいるようです。なのでしばらくはクラディウス様のお名前を使い私が即座した情報を遅らせられるのではないでしょうか」
クラディウスに異論はなかった、重荷を預けて全てを投げ出した者が今更どうこう言うつもりもなかった。
「うむ、そうだなではそうしよう」
「ありがとうございます失礼いたします」
無駄に広い空間をでて長い廊下を歩いてルキウスは溜め息をついた。廊下に待機していた騎士達はルキウスが出てくるのを見計らって直ぐに近寄ってくる。それを手で止め、廊下を歩き始めた。
「急すぎる...」
確かに急だった、しかし考えてみればもはやクラディウスは限界でもあった。民からも、臣下達からも嫌われていたこともあった、そしてこのタイミングで魔王まで出てきてしまったのだから、仕方ないと言えば仕方ない。
自分はどうだろうかとルキウスは思った確かに民から、臣下から嫌われている様子はない....?
「(自惚れない!ルキウス!いや、ネロ!今日からあなたはネロです!)」
そう、自分に言い聞かせ、不安を必死に取り除く努力をする。
明日、私は王になるできるだけ内密に
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