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しおりを挟む「青葉……」
「や、ちょ、待っ! 芳樹さん、やっぱり待って!」
そう言う間にも、青葉は身をよじり、芳樹の腕の中から脱出を図っている。
「恥ずかしいんだな? 大丈夫、優しくするから」
「初めてなんです」
「え?」
あの、えと、その、と、芳樹は青葉に問うてみた。
「つまり、その、君は。ホントに初めてなの? キスも、セックスも」
「……」
薄暗くても、その顔は赤くなっているのだという事は仕草で解かる。
「あ~、もしかして。まさか、自分で抜いた経験も無い、とか?」
「自分で? 抜く?」
こうやって、と芳樹は片手で扱く真似をして見せた。
青葉はすっかり両手で顔を覆ってしまって、弱々しく首を横に振るだけだった。
「そんな……、はしたないこと……、できるわけが……」
(かッ、可愛い!)
うつむく青葉を前に、芳樹は酔った勢いも手伝って本気で口説きにかかっていった。
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