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「あれっ? でも……」
響が一番好きな『ジャンピング・勇気!』のポーズだけが、無い。
しかし、曇った顔は、次の瞬間晴れ渡った。
「傘の内側に描いてある!」
喜ぶ響の様子を見ていた豊は、にっこり微笑んだ。
「元宮くんの大好きな『ジャンピング・勇気!』は、雨に濡れない方がいいと思って」
「ありがとう、塚本くん!」
「気に入ってくれたかな」
「もちろんだよ!」
あぁ、これを差すのはもったいない。
使わずに、自分の部屋へ飾っておきたい!
そんな響の心を読んだように、豊は言った。
「ちゃんと使ってくれよな? 絵が剥がれたら、また新しい傘に描かせてもらうから」
「マジ!?」
ありがとう、ありがとう!
響の興奮は、しばらく鎮まらなかったが、ふと立ったままの豊に気づいて、お茶を勧めた。
「ごめんね。僕ばっかり、騒いで」
「いや、俺もケロタン好きになったから」
後は二人でお茶を飲みながら、ケロタンについて熱く語り合った。
「ストーリーも良いけど、あのパッションがたまらないね。作り手の愛情が伝わってくるよ」
「だろ! 脇キャラもみんな、いい味出してるんだよなぁ」
「元宮くんは、ケロタン以外に推しキャラっているの?」
「う~ん。たくさん過ぎて、絞れないな。塚本くんは、どう?」
「俺は、タムタムが好きだな」
へえ、と響は、妙な声を上げた。
「何か意外。塚本くん、もっとクールなキャラを推すかと思ってた」
「タムタムってさ、どことなく元宮くんに似てるだろ。だから」
は、と響は動きを止めた。
顔が、どんどん赤くなるのが、自分でも解る。
すると豊が、急に改まった態度になった。
響が一番好きな『ジャンピング・勇気!』のポーズだけが、無い。
しかし、曇った顔は、次の瞬間晴れ渡った。
「傘の内側に描いてある!」
喜ぶ響の様子を見ていた豊は、にっこり微笑んだ。
「元宮くんの大好きな『ジャンピング・勇気!』は、雨に濡れない方がいいと思って」
「ありがとう、塚本くん!」
「気に入ってくれたかな」
「もちろんだよ!」
あぁ、これを差すのはもったいない。
使わずに、自分の部屋へ飾っておきたい!
そんな響の心を読んだように、豊は言った。
「ちゃんと使ってくれよな? 絵が剥がれたら、また新しい傘に描かせてもらうから」
「マジ!?」
ありがとう、ありがとう!
響の興奮は、しばらく鎮まらなかったが、ふと立ったままの豊に気づいて、お茶を勧めた。
「ごめんね。僕ばっかり、騒いで」
「いや、俺もケロタン好きになったから」
後は二人でお茶を飲みながら、ケロタンについて熱く語り合った。
「ストーリーも良いけど、あのパッションがたまらないね。作り手の愛情が伝わってくるよ」
「だろ! 脇キャラもみんな、いい味出してるんだよなぁ」
「元宮くんは、ケロタン以外に推しキャラっているの?」
「う~ん。たくさん過ぎて、絞れないな。塚本くんは、どう?」
「俺は、タムタムが好きだな」
へえ、と響は、妙な声を上げた。
「何か意外。塚本くん、もっとクールなキャラを推すかと思ってた」
「タムタムってさ、どことなく元宮くんに似てるだろ。だから」
は、と響は動きを止めた。
顔が、どんどん赤くなるのが、自分でも解る。
すると豊が、急に改まった態度になった。
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