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しおりを挟む「小室くん!?」
「僕のこと、好きにしていいよ。どんなに玩具にしてくれても、構わないよ」
「ま、待ってよ。小室くん!」
私は何も、君の体を弄ぶためにお金を払ったんじゃないよ、と慌てて雅臣は空を止めた。
「君のピアノの腕に、惚れこんだんだ。私のために、ピアノを弾いて欲しいんだよ」
信じられない、といった顔で、空は雅臣を見た。
今まで、金はセックスで稼いできた空だ。
生徒たちは、時には教師までもが、金を払って空に群がった。
金銭は、体に支払われるもの。
そんな日々を送って来た空に、雅臣の言葉は信じがたかった。
「まずは、健康状態を良くしよう。ちゃんと食べてちゃんと眠って。充分、運動もして」
「う、うん」
「それから、礼儀作法や基礎学力も、身につけよう。焦らなくていいから」
「うん」
「もちろん、ピアノを弾く時間も調整するよ。好きな時に、というわけにはいかないけど」
大人しく聞いていた空だったが、やがておずおずと口を開いた。
「あの。僕、ここに住むの? 神くんの家に」
「君は、私のものになったんだ。神家の人間に、なったんだよ」
将来は一流になって、億という額を叩きだすピアニストになる。
「そのために、私は君に投資したんだ」
「一流……ピアニスト……億……」
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