私は君の夢を見る ~実業家アルファ×薄幸オメガ 私は君を、幸せにしたい~

大波小波

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 言ってしまった。
 もう、後には引けないこのセリフ。
(半年前までは、一生言うことのない言葉だと思ってたけど)
 言ってしまった!
 希は、円い目をして口を半開きにしている。
 そして、その瞳からみるみる涙が浮かんできた。
(え? 泣くほど嫌なのか!?)
「嬉しい……」
「え?」
「嬉しいです、僕」
「じゃ、じゃあ。希、私と」
「僕なんか、一生結婚できないと思ってたのに」

 希、と一志は彼の手を取った。
「大切なことなので、もう一度言うよ。結婚して欲しい」
「ありがとう。喜んで」
 二人で、そっと口づけをした。
 互いをいたわり、これからの未来を築く口づけだ。
「もう少し、ロマンチックなシチュエーションで言えば良かったかな。婚約指輪も用意してないし」
「状況なんて、どうでもいいです。今は、ただ嬉しいだけです」

 ありがとう、と一志は希を優しく抱いた。
 希も、一志をしっかりと抱き返した。
 互いの体温を、伝えあった。
 互いの愛情を、伝えあった。

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