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しおりを挟むクリスマスパーティーで、響也の兄弟である孝弥と善哉は、麻衣に好感を抱いてくれたことが解った。
「お二人とも、とても親切にしてくださいました」
「うん。私も、二人に君を紹介して良かったと、思っているよ」
しかし、世代が上の両親となると、どうだろうか。
この現代社会においてさえ、若い世代の間でさえ、未だにオメガに対する偏見と差別は根強く残っている。
「お父様とお母様が、麻衣を受け入れてくださればいいが」
憂える響也に、麻衣は元気な笑顔を向けた。
「その時は、その時ですよ。響也さん」
「麻衣」
「僕は、たとえ響也さんの御両親に何と言われようと、平気です。大丈夫です」
響也さんさえ、僕をその澄んだ目で見ていてくれれば、それで充分なんです。
そう言って微笑む麻衣に、響也は救われる思いだった。
「ありがとう、麻衣。勇気が湧いてきたよ」
「じゃあ、一緒にミニ門松を作りましょう!」
「よし!」
麻衣に寄り添い、ハンドメイドを楽しむうちに、響也の心は晴れていった。
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