129 / 152
4
しおりを挟む「んぅ……。もう、章さん。いきなり……」
そんなの反則だ、と荒い息と共に吐き出される甘えた声に、章は照れた。
「ごめん。ちょっと、心配になって。志乃くんの体は大丈夫かな、と思って」
わけを話す章の気遣いに、志乃は胸がいっぱいになった。
章さんは体だけでなく、心も抱いてくれる。
そう思い、魂が酔った。
「じゃあ、ね。今度は僕が、してあげる」
「えっ?」
「お願い。させて」
「いや、あの……」
起き上がり、章をぐいぐい押してベッドのヘッドボードに押し付ける志乃の目は、淫らに潤んでいる。
「僕も、章さんのこと愛したいんだ」
「あ、そんな。え、えぇ……っ」
志乃は章のパジャマをずらすと、その逞しい分身を掴み出した。
アフターデートの相手をしていた男たちに、口で施したことは何度かある。
ただそれは、ビジネスだ。
あくまでも、金を稼ぐための手段に過ぎなかった。
今夜、志乃は初めてまごころを込めて、オーラルセックスに臨む。
章を悦ばせたい、一心で。
湧き上がる想いを、抑えきれないで。
「章さん。……大好きだよ」
性器への優しいキスは、それだけで章をみなぎらせた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
29
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる