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しおりを挟む「求人募集」
瑞樹は思わず、声に出して読んでいた。
好きなだけ居ていいよ、と笑顔で言ってくれた、兄だ。
しかし、いつまでも居候を続けるわけにもいかない。
貯金も底をつきかけ、何かアルバイトでも、と考えていた瑞樹だった。
そこで偶然に見つけた求人広告は、変わっていた。
この地区は郊外とはいえ、そこそこ大きな地方都市にある。
だのに、電柱に張り紙とは、どういうことだ。
瑞樹は、その求人募集のチラシをはがして、手に取った。
「もう、21世紀も4分の1過ぎたってのに」
しかも、手書きである。
チラシの上の方に赤で『求人募集』と書かれ、下に青で電話番号が書かれていた。
そして真ん中には、花の絵が大きく描かれている。
肝心の求人元の情報より、この花の絵の方が大きいのだ。
「トルコギキョウの絵だ。この花に、何か意味があるのかな」
瑞樹は、スマホを出して花言葉を調べてみた。
「トルコギキョウの花言葉は、希望、か……」
希望。
今の僕に、一番必要な言葉かもしれない。
そんな風に、瑞樹は考えた。
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