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温室の中に通され、瑞樹はさらに驚いた。
そこには、無数のバラの花々が絢爛に咲き誇っていたのだ。
色とりどりの、芳醇な香りのバラ。
その美しさに、圧倒された。
瑞樹はしばらく花々を見渡した後、誠に訊ねた。
「ここは、バラ専門の温室ですか?」
「そう。半分は当たっている」
半分。
後の半分は?
「ここは、青いバラを創り出そうと品種改良を重ねている聖域だ」
「青い、バラ……」
でも、と瑞樹は考えた。
確かに青いバラは、以前は生み出すことが不可能とされていた。
だが今は、遺伝子操作で見事にその姿を、人類に見せてくれたのでは?
「私の家は代々、植木などの植物を扱っていてね。青いバラを創り出すのは、曽祖父からの悲願なんだ」
バイオテクノロジーに頼らない、自然の力を借りて出現させる、青いバラ。
それが、誠の研究目的なのだ、と言う。
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