青いバラの花言葉 ～ミステリアス若様アルファ×不憫健気オメガ どうしよう。叶さんのこと、どんどん好きになっていっちゃう～

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「これが最近できたものなんだが。白川くんには、どう見える？」
　華やかに開く、大輪のバラ。
　その花弁は、やや青みの強い、薄紫色、といったところか。
　それを素直に伝えると、誠は自嘲気味に笑った。

「やっぱりそうか。私は、空のような青を創りたいんだがね」
「やりましょう、叶さん。僕も、一生懸命お手伝いしますから！」
　思いがけず大きな声を出した瑞樹に、誠は驚いたようだった。
　瑞樹自身も、思わず口に手をやっていた。
　こんなにハッキリと、大きな声が出るなんて。

　しかし、誠はそんな瑞樹の肩に手を置き、静かに言った。
「やってくれるか、白川くん」
「はい！」
「よし。ではまず、この温室について説明しよう」
　浮き浮きと、瑞樹は機械操作や温度設定などを訊いてはメモした。
　心なしか、誠の顔つきも凛々しく見える。
（青いバラ、叶さんと一緒に咲かせるぞ！）

　それからの瑞樹は、主に誠の仕事を手伝うようになった。
　土の配合、肥料の調整、意外に気を遣う散水。
　そして……。