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「ふっ、ふっ、あ。ひぅ、はぅ、あぁん……」
余韻に悶える瑞樹を、誠はしっかりと抱きしめた。
「ありがとう、瑞樹」
次第に火照りが退いていく思考の中で、誠は瑞樹の真心を噛みしめた。
(瑞樹は、心に深い傷を負っているのに。だのに、自分から私に抱かれに来てくれた)
なんて、強い精神だ。
(それに比べて、私は。あまりにも弱く、意気地なしだった)
それだけでは、ない。
「君を抱いている間中、青いバラのことを忘れていたよ」
「叶さん……」
「私は、青に縛られ過ぎていたな。バラはバラで、愛しい存在に変わりはないのに」
『叶さん、この子ちょっと元気がないんですけど』
瑞樹の、この言葉を思い出していた。
後で調べてみて解ったことだが、確かにあの株は日照不足だったのだ。
あの時と同じ嗅覚で、瑞樹は私の病的な雰囲気を感じ取ったに違いない。
(お爺様、お父様。私は青いバラを生み出すことが、できないかもしれません)
ですが、かけがえのない存在を手に入れました。
「叶、さん。く、苦しい、ですッ」
「ああ、すまない」
強く強く瑞樹を抱いていた腕を、誠は緩めた。
二度と離したくない、宝物だった。
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