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 小さい頃から、義父にしつけという名の暴力を、受け続けてきたこと。
 母は、義父のいいなりに、食事を満足に与えてくれなかったこと。
 小学生になったが、周りの子より一回りも痩せた体格だった。
 養護教諭は、露希の体に残る痣を、不審に思った。
 そのおかげで虐待が発覚し、露希は施設に入ることになった。
「でもね、そこのお兄さんが僕をレイプしたんだ」
 夜な夜な、露希のベッドに潜り込んでくる、年上の入所者がいた。
 始めのうちは、体を触るくらいで済んでいた。
 しかし、やがて彼は、露希の性器や後蕾に手を這わせ始めたのだ。
 まだ幼かった露希は、自分が何をされているのか解らなかったので、そのまま放っておいた。
 大人しい露希に、少年はどんどん過激になっていった。
 露希に、自分のペニスを擦らせたり、咥えさせたりすることもあった。
「さすがにそうなると、僕も変だな、嫌だな、って思ったんだ。そして」
 そして……。
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